妊婦、緊急搬送、収容、医療費払えない、ホームレス。相談殺到/ブラジル家庭料理パーティー/懇願される日常

2024年8月19日(月)~25日(日)の記録(https://x.com/yumananahori)です。
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今週は、難民・仮放免・外国籍・日本国籍の方から計134件の相談を受けました。
食料相談×8/住居相談×38/医療相談×24/入管関係相談×20/教育関係相談×12/その他×32
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■8月19日(月)「緊急搬送された仮放免者」
仮放免の方の家に行ったら激ヤセしたご本人が出てきました。体調不良で10日間ほど食べては吐きを繰り返し「亡くなったお母さんのことを考えていた」とのことです。 緊急で病院に来ています。ソーシャルワーカー・医師・看護士の皆様にご尽力いただいています。しかし、かなり高額な医療になる可能性。
ご本人は難民認定されてしかるべき人でそろそろビザが出るかもという段階でこの事態です。前々からご本人が仮放免のままだと生死に関わるという意見書をデータでもって入管に提示してきました。難民審査や仮放免の担当者の方もご存じです。仮放免の更新に行くと、難民でかつ体調不良なことからビザを出せるなら出してあげたいと担当の方からお話があったとご本人がおっしゃっていました。
なぜここまで時間がかかっているのか。とにかく命と健康を維持できるような対応を早期にとっていただきたいです。

■8月19日(月)「妊婦、緊急搬送、収容、医療費払えない、ホームレス。相談が殺到」
今日は役所に行き、外国籍の妊婦さんについて話し合いをしました。関係者の皆様のご尽力でひとつずつ前に進んでいます。入院助産という誰でも使える制度が使えないということで、何が障壁になっているのかを確認しつつ、私の方でその障壁を取り除くお手伝いをすることをお伝えしました。赤ちゃんが元気に生まれることを心から願っています。私は妊娠出産支援のケースワーク的なものは全くの素人なので関係者の皆様にアドバイスをいただいてやっとで動いています。ありがとうございます。
その後は体調不良による激ヤセで倒れていた仮放免の方を保護し病院にお連れしました。前から知っている人ですが、本当に激ヤセで最悪のことも想像しました。こちらも命と健康を繋ぐためにソーシャルワーカー・医師・看護士や支援者の方がご尽力してくださっています。
その間に仮放免の方が収容されるかもしれないということで関係者の皆様と電話やLINE等でお話。動いてくださる方が沢山いらっしゃること、心強いです。私だけ得意気に頑張っていても限界があるので、一緒に頑張るのが大事だなと感じています。
最後は郊外の医療機関の通院同行慢性的な疾患があり1回1万円弱の医療費補助をしてきましたが、厳しくなってきました。医師や薬剤師の方とどうすれば医療費を下げられるか話し合いました。快く耳を傾けていただき、答えは出ませんが、いくつか方法を教えていただきました。最低限の健康を維持できるために何をすればいいか、誰と何を相談すればよいか。難民や仮放免の方の支援の時によく考えます。
他の支援者の方はホームレス化した入国まもない難民認定申請者の相談を受けていたそうです。2023年は約1万4000人。このままのペースでいくと今年も同水準かそれ以上になる気がしています。中には空港で難民認定申請をしてそのまま収容されて仮放免や監理措置になっている人もいるとのこと。

■8月21日(水)「食料支援」
昨日は難民や仮放免状態の方への食料支援の日でした。約40世帯に送付。野菜やお米やおかず類のご寄付を下さったサポーターや農家の皆様、作業ボランティアの皆様、大変ありがとうございました。今月も何とか送れました。 明日の食べ物を心配しないで済む社会を願います

出所:大澤優真撮影
【物品寄付のお願い】国籍を問わない困窮者支援活動にご協力ください。 | つくろい東京ファンド
一般社団法人つくろい東京ファンドは、国籍を問わず、生活に困窮している人々の住まいと暮らしを支える活動を展開しています。2022年以降は新規に日本に来られた難民の方からの相談も増えています。先日、ジャーナリストの安田菜津紀さ

■8月21日(水)「ブラジル家庭料理パーティー」
昨日は手作りブラジル家庭料理パーティーでした。ご準備してくださった皆様、ご参加いただいた皆様、大変ありがとうございました。私は何もせずただただ楽しく参加させてもらいました。美味しかった。 ブラジルの方の「お返ししたい!」というお気持ちからこの会は生まれました。またやりたいです。

出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影

■8月22日(木)「いつまでもつかな」
困窮外国人支援団体の間で「いつまで持つかな、そっちはあと3年、うちは2年かなあ」という話を本気と冗談がよくわからない感じで混ざりながら話すことが増えました。 団体はなくなってもいいかもですが、なくなったら命と健康の存続が危ぶまれる人が急増してしまいます。制度で対応していただきたい

■8月22日(木)「不断の努力」
法律はあるし、法律上の保護対象者だけれども制度が使えないということが各場面であります。法的権利なのにと思い、国も都道府県もOK出してるのにダメなのは正直なところなんでですかとうかがうと、税金や「モラル」などの話になることがあります。正直に言っていただいてありがたい。ただ、支援者であるなら、法律を軽視し、軽々と飛び越え、そこの「ルール」を無自覚無批判に重視することには疑問を持った方が良いのではないかなと自戒しつつ感じます。 その上で、その「ルール」を重視するに至った背景を現場や研究から、種々の関係性からあるいは構造的に考えていくのも必要だなと考えています。
法律がないところでも踏ん張ることがまず大事法律があっても法律が正しく運用されるわけでないからそこで踏ん張るのも大事その背景も読み取っていくのも大事。「不断の努力」というところでしょうか。

■8月24日(土)「懇願される日常」
家賃が払えないと何人もの難民・仮放免の方から連絡。「私を助けてください」「見捨てないでください」と懇願されています。日常ではあまり言われない言葉です。でも支援できない可能性が高いです。 恩恵的な保護を担っていることへのやりきれなさネガティブなことの強化をしてるのではと感じます。

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