支援者の権力性/ぱくぱくカッパと木登りザル/医療相談会の開催

2023年1月16日(月)~22日(日)のTwitterの記録です。

■1月19日(木)「コロナ明け」
今日は仮放免の方から「手術をする必要があるけれどもお金がない」という相談がありました。2月までに5万円とのこと。どうにかしなければ。
夜からは北関東医療相談会の事務所で1月22日に行われる医療相談会(https://npo-amigos.org/post-1643/)のミーティングでした。複数の団体の皆様と一緒に行います。できるだけ多くの方の医食住を満たすことができればと考えています。難民や仮放免の方々、本当にしんどい状況です。
最後に北関東医療相談会からいくらか食料をいただきました。これは明日、路上生活中の外国籍の方のところに行く時にお渡しします。寒いです。とにかく凍死が心配です。私はコロナ明けでまだ満足に動けません。物理的な意味で、限られた支援者だけでの支援に限界も感じています。この対応も考える必要があります。

■1月20日(金)「支援者の権力性」
今日は午前中に仮放免女性の方の精神科通院でした。前より若干表情が良くなった気もします。誰にも相談できなくて辛いとのことです。周りに雑談できる安全安心な場所があるといいのですが。お医者さんからは「内科にも行った方が良い」とお話がありました。仮放免者は全額自己負担。初診だと2~3万円ぐらいでしょうか。工面すること、厳しいです。
その後は路上生活の外国籍の方のところへ。「体調は大丈夫」とのことで良かったです。今日は寒くなります。彼から「大澤さん、寒いです。アパートお願いします!」とお話がありました。アパートはないです。なんとかしたいですが現状何もできず。毎週訪問と差し入れをして生存確認をするぐらいしかできません。心配です。
その後は在留カードを失くした方のサポート。すんなりいくかと思ったら書類が足りず時間がかかりそうです。来週で何とか完了したいです。
その後は家賃を払えない仮放免で難民の方の大家さんに会いに行きました。他の支援団体の方のご協力を得て、数ヶ月はどうにかなりそうです。本当によかったです。ホッとしました。その一方で、数ヶ月後はどうするんだということになりますが、その時に考えるしかありません。ご本人が一番辛いと思います。就労さえ認めてくれれば何とかなるのですが。
コロナにかかって、多くの仮放免状態に置かれている方が心配してくれました。とても嬉しいです。ただ思うこともありました。この支援は支援者である私が絶対的な権力を持っています。私が動かないと病院にも行けないし、食べ物も食べられなくなるし、家もなくなります。そんな権力を持っている私に気を使ってメッセージしてくれたのではないか。皆さん、そうではないと思います。でも、この権力性の中ではそういうことがあるんだということを認識し続けていないと無意識に人を支配する人間になってしまう気もしています。恐ろしいです。そういう意味でも仮放免の方々に就労が認められ自活できるようになってほしいです。いつ誤った道に突き進んでしまうのかと心配です。

■1月21日(土)「ぱくぱくカッパと木登りサル」
今日は家賃が払えないとご相談のあった仮放免のご家族のところに行きました。小さいお子さんが折り紙で作った「ぱくぱくカッパ」と「木登りサル」を見せてくれました。少し一緒に遊びました。楽しかったです。現状も将来も極めて厳しいですが、お子さんたちは屈託のない笑顔でした。「こどもたちの笑顔を守る」というスローガンをよく見かけます。仮放免状態におかれている「こどもたちの笑顔を守る」ために運用や制度改正が必要です。今回国会に出される改定入管法案が通っても、こどもたちの笑顔を守ることには繋がりません。
このご家族の家は電車もバスもないところにあります。行きはタクシーで来ましたが、帰りは歩いて最寄り駅まで帰りました。1時間半。歩くことがとても好きなので楽しかったです。1回も歩いている人とすれ違いませんでした。家が特定されると困るので写真をお見せできませんが、自然豊かないい場所でした。

■1月22日(日)「医療相談会の開催」
今日は川口での医療相談会でした。ご協力いただいた皆様、大変ありがとうございました。とてもお忙しかったのではないかと思います。 詳細はまたご報告できればと思いますが、70名の予約を大幅に超え、100名以上の方がご参加されていました。
私は生活相談を受けていました。家賃が払えない。食べ物がない。病院に行けない。 難民申請却下を理由に在留資格を剥奪された「難民」のご家族も来ました。中学生のお子さんが通訳をして生活のことを話してくれました。在留資格を取られてしまい働けなくなったので、今月、家賃が払えないそうです。電気も水道も。別の難民のご家庭は授業料を払えず、高校に行けなくなってしまった方もいました。頭が痛くても病院に行けないという相談もありました。相談会が一段落ついたところで「難民でホームレスの人がいる」という話もありました。
この後対応をしなければなりません。特に家賃を払えないと家を失うお子さん含む家族が心配です。 支援制度もないし、支援の人手も足らず現場は大変ですが、でも、とりあえず繋がってよかったです。 2ヶ月前に出会った困窮し援助も得られず自殺未遂をした難民の方がいました。頭にちらつきます。

■1月22日(日)「ありがとうございました」
医療相談会後の対応について、整理しています。食料、住居、医療の支援を誰に行えば良いかなど。緊急性の高い方から支援です。ドキドキします。
今日の相談会で参加者やボランティアの方で久々にお会いできた方もいて嬉しかったです。お声がけしてくださる始めましての方も。ありがたいです。初めて参加されるボランティアの方にあまりお構いできず申し訳なかったなと今更ながらに感じています。しんどい状況に置かれている難民や仮放免ものなどの外国籍の方の現状を感じていただけていることを願っています。また、ボランティアの方向けのセミナーを開きたいなとも感じています。

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