2025年6月16日(月)~29日(日)の記録(https://x.com/yumananahori)です。
■6月19日(水)「相談殺到、デマも増加」
方々から、食料、医療、住居、難民申請、在留資格、労働相談など様々な相談が寄せられ殺到しています。もちろん私ひとりでは対応できないので、多くの方にご相談させていただいています。目が回ります。これは他の支援者の方々も同じだろうなと感じています。
その一方で、デマや根拠のない不安や憎悪を煽る言動が目立ってきました。それへの対応もしなければなりません。議論は開かれているべきですが、根拠なく不確かなものを拠り所にするのは避けるべきです。 身体を休めながら続けていきたいと思います。
■6月19日(水)「食料支援」
火曜日はつくろい東京ファンドで、難民や仮放免の方々に野菜や米など食品を送りました。約50世帯。支援品をご寄付いただいた皆様、作業ボランティアの皆様、大変ありがとうございました。 今月もなんとか送ることができてホッとしています。
十分にごはんを食べられずに健康を害している方がいます。ある仮放免の方は栄養失調だと言われています。ホームレス状態の入国まもない難民申請者の女性は「食べ物が食べられないこともあって健康的でないと感じています」とお話されていました。 明日の食事を気にしないでも済むような社会になることを願います。




■6月20日(木)「再放送のお知らせ」
明日、ETV特集で「あなたの隣人になりたい〜“難民”の人々と歩む〜」が再放送されます。よろしければご覧・ご共有ください。
番組を観て良かったと思った方がいらしたらNHKに簡単でいいのでコメントを送っていただけるといいのかなと思います。激しくバッシングが起きている中で励まされるだろうし、ポジティブな評価は今後に影響するのではないでしょうか。
先日、難民移民フェスで私の話を聞いてくださった方からお手紙をいただきました。とても励まされました。ありがとうございました。できることを探して進めていきます。

■6月22日(土)「放送終了」
再放送をご覧・録画くださった皆様、大変ありがとうございました。26日(木) 午前0:00〜午前1:00には再々放送もあるとのことです。
1年前と比べてデマや根拠なく不安や憎悪を煽る言説が公民問わず増加していると感じています。ぜひ日本に暮らす難民認定申請者の方々のことを知っていただければ幸いです。知ること、それが一つの突破口だと考えています。
■6月22日(土)「ミサイルで帰れなくなったイラン人家族」
イラン人女性の方からメールがありました。子どもと夫と一緒に日本に暮らしていて帰国しようと考えていたのだけど、政情が不安定になり帰国できなくなってしまった。イランの家も迫撃を受けた。 飛行機がキャンセルになり、ビザの延長はできたが就労ができないビザになってしまった。貯金を切り崩したが、家賃払えず、光熱費も払えない。子どもが熱が出ても病院に連れていけない。 役所に相談したが、大澤さんのところを紹介されてメールしましたとのこと。
対応できるだろうかと戦々恐々ですが、まずは会いに行ってみます。イランに帰れずに困る人が増えるのではないでしょうか。
■6月25日(水)「再々放送のお知らせ」
本日深夜に再々放送です。沢山放送していただいてありがたいです。
昨日は家がなく各地を転々としている女性、公園で路上生活をしている男性の相談を受けました。 多くの方に日本に逃げてきた難民申請者のことを知っていただきたいです。
■6月25日(水)「『悪魔』だと名指しされた女性」
昨日は入国まもない難民申請中の女性の相談を受けました。
本国のある地域では悪いことが起きたときに「悪魔」がそうさせているという考えが広まっていて、関係ないのに自分たち家族が「悪魔」だと名指しされて、ある時家に帰ったら家族が惨殺されていました。彼女は単身日本に逃げてきました。
逃げてこられたのはよかったのだけど、公的な支援はなく、教会を転々とする生活をしています。でも、教会も限界で今週路上生活になる予定です。どうすればいいのか。頭をグルグルさせています。
■6月25日(水)「生きさせることができるのか」
昨日は事務所に飛び込みで入国まもない難民申請中の男性から相談がありました。
本国で野党関係者として大統領の政策批判をしていたところ、警察などから暴力を振るわれました。彼の顔にはまだ生々しい傷跡が残っています。お腹と方にはナイフで刺された痕もあります。
どうにかして日本に逃れてきましたが、公的支援はなく、都内の公園で路上生活を送っていました。6月のことなので暑かったのではないかと思います。 疲れている様子だったので、ボランティアの方にパスタを作っていただき食べてもらって休んでもらいました。こんこんと寝入っていました。 私は財政的に非常にキツいのですが、暑いし、雨が降るし、体調崩してしまうだろうということで、さしあたりネットカフェに入ってもらうことにしました。でも、次の予定は何も決まっていませんし、財政的にどこまで支援できるのかわかりません。 警察から暴行を受け、生々しい傷跡が残る彼をどうすれば、生きさせることができるのか、生存を守ることができるのか。
■6月26日(木)「ただ働きさせられていたサッカー選手」
あるスポーツ選手の相談を受けました。
契約書を渡してくれない、給料未払い、練習はほとんどさせてくれず「募金活動」や競技と関係ない仕事をさせられる。病院にも連れていってくれず逃げ出した。住まいは不安定、食べ物もなく困っています。 技能実習と同じような問題です。困りました。
■6月27日(金)「博士課程の学生支援、生活費支給は「日本人限定」に見直しへ…受給者の4割近くが留学生・最多は中国籍」
私は2020年度修了なので、制度利用はできませんでした。修士から博士まで中国籍の仲間たちと一緒に切磋琢磨しました。いま彼女たちは日本の大学で活躍しています。
博士課程の院生を国籍で差別する目的は何なのでしょうか。記事にあるように「優秀」だからこの制度を利用している訳です。排外的なものを感じます。こういう言い方は嫌なのですが、この差別的運用は実利的にも「国益」を損ねるのではないでしょうか。
文部科学省のいう変更理由は何なのでしょうか。誰がこの議論をスタートさせたのでしょうか。中国人蔑視ということもあるのでしょうか。

■6月27日(金)「原爆投下を正当化?トランプ発言に怒りの声」
今日、イランの方と話していてこの話題が出ました。日本政府は抗議をしないということですが、酷い発言です。煮られても焼かれてもなすがまま、まったく抗議しないままなのでしょうか。

■6月28日(土)「バッシングを放置するということ」
外国人と社会保障に関するデマや不正確な情報に基づく不安や憎悪の扇動が目立ちます。いま外国人を叩いておけば目立てる、称賛を受けられるというような感じなのでしょうか。
十数年ほど前に「在日特権」という荒唐無稽な話が出回りました。ちゃんと調べればおかしなことは誰にでもわかるのですが、正しいことかのように流布されました。デマや嘘を基にした政策的対応はしてはなりませんし、歪みが出るでしょう。昨日の生活保護の原告勝訴の最高裁判決はまさにそれです。この結果が出るまでに多くの方が心身ともに磨り減らす苦痛を強いられました。そして、その影響は未だに続く生活保護バッシング、保護利用者への蔑視などの形で残り続けています。
外国人に対するバッシングも、これを放置し続ければ歪みと苦痛を現在と将来に渡ってもたらすと感じています。実際に、バッシングの影響が公的制度に及びつつあります。参議院選挙後はさらにそれが強まることを懸念しています。
バッシングが高まるなかで時流に抗うことに厳しさを感じますが、いま、将来のために動かなければと勝手ながら感じています。具体的に動いていきます。多くの人と一緒に、乗り越え、より良い方向に進みたいです。
■6月28日(土)「『外国人優遇』『こども家庭庁解体』広がる情報を検証すると…」
NHKのファクトチェック。とてもいい記事です。大変参考になりました。ぜひ他のマスメディアでも(すでにされているところもあります)ファクトチェックを行っていただきたいです。

■6月29日(日)「ふらっと来日してサクッと国保に加入できることはない」
よく勘違いされるのですが、外国籍者が日本にただ3ヶ月いるだけでは国民健康保険に加入できません。 たぶん、外国籍者がなにかしらの方法で入国をして3ヶ月立てば国保に加入できるという勘違いかなと思います。制度が複雑なので理解が難しいポイントです。ふらっと来日してサクッと国保に加入できることはないです。
国保加入に当たっては、3ヶ月を「超える」在留資格が必要です。3ヶ月「以上」ではありません。具体的には在留期間が6ヶ月や1年、3年などと定められている在留資格です。例えば、日本に30日だけいられる「短期滞在」の在留資格を延長して結果的に6ヶ月間日本にいるという場合は国保に加入できません。
国保に加入できる在留資格は複数ありますが、一般的に簡単に出るものではなく、入管によって審査され、それなりに時間もかかります。
お住まいの自治体のウェブサイトに外国籍者の国保加入要件が記載されているので必要な方はご覧ください。でもたぶんわかりづらいと思います。わかりやすく伝える工夫を考えます。 こちらの本が参考になるかもしれません。

■6月29日(日)「大阪訴訟・愛知訴訟が最高裁で勝訴」
いのちのとりで裁判全国アクションによる、生活保護基準引き下げを違法とした最高裁判決を踏まえた声明、国への要請書。 要請書には国が再発防止をするためにすべきことが示されています。重要です。
