「命と健康」から積み上げる/デマとバッシングと自戒/ChatGPTに相談しました

2025年5月19日(月)~6月1日(日)の記録(https://x.com/yumananahori)です。

■5月21日(水)「可哀想のその先を創っていけるかどうか」
火曜夜は国会の議員会館で、民間支援団体主催の報告会に参加しました。
はじめに現在のクルドヘイトについて周香織さんがお話されました。ひどい状況です。少し前に宇治市のウトロ平和祈念館に行きましたが、在日朝鮮人の方々へのヘイトと根っこは同じだと感じました。
その後、仮放免当事者の方々からの訴えがありました。日本に長く暮らし、日本人の配偶者やお子さんなど家族がいる方。命の危機から日本に逃げてきた方。仮放免の生活の中で透析をしなければならない体調になり莫大な費用がかかる透析をしている方。難病だけれども保険がなく苦しんでいる父、大学に受かったけれども入学資格がないということで入学できなかった子供たち。指宿弁護士が「まるで地獄だ。こういうことをそのままにしていいというのがおかしい」という趣旨の話をされていましたが、その通りだと感じました。
その後は、北関東医療相談会の長澤正隆さんが仮放免者の医療についてお話。併せて、仮放免者を受け入れるソーシャルワーカーの方からもお話。善意のもと、支援団体や医療機関が命と健康を支えてきましたが、それはもう限界です。今すぐにできることはあるのだからすべきです。
私は顔出しできない当事者の皆さんの後ろの方で待機していましたが、登壇者の皆さんの話を聞いて、皆さんウンウンとうなずいていました。力強く拍手をしていました。そういう意味で、この会は実態を伝えると共に、当事者の皆さんをエンパワーメントしたのだと思います。当事者の方が顔を出して発言をするとかなり危険な目に遭います。どうしたら当事者の主体性をもった活動ができるのか、本人の力がこの問題を動かすことができるのだろうと感じつつ、難しさに頭を悩ませています。
可哀想のその先を創っていけるかどうか。 運営の皆さま、ご参加の皆さま、大変ありがとうございました。これを機に、具体的な動き、透析や難病の方の在留特別許可など、をつくっていきたいです。

出所:大澤優真撮影

■5月22日(木)「厳しい状況」
今日も支援者の方や難民・仮放免当事者の方々から相談の連絡がありました。 家賃が払えない、食べ物がない、病院に行くお金がない、パスポートがなくて国に帰れない、支える私も厳しい等々。 多くの相談をお断りしなければならない状況です。厳しい。模索します。

■5月25日(日)「社会福祉を学ぶ50の扉 貧困に対する支援」
岩永理恵・野田博也編著『社会福祉を学ぶ50の扉 貧困に対する支援』法律文化社の一節を担当しました。タイトルは「『外国人』の貧困対策」です。 本書は貧困や生活困窮に関することについて50の項目にわけて説明しています。勉強しやすい構成になっています。

『貧困に対する支援』岩永理恵 -書籍紹介-京都の法律文化社-
京都の法律文化社が発行する、貧困に対する支援の書籍紹介です。

■5月25日(日)「食料支援」
火曜はつくろい東京ファンドの難民・仮放免の方々への食料支援でした。野菜や米、その他食品をご寄付くださった皆様。私は参加できずでしたが作業をしてくださった皆様。大変ありがとうございました。 どこの団体もそうですが、食料支援の維持が厳しい。継続の努力をします。

出所:大澤優真撮影
【物品寄付のお願い】国籍を問わない困窮者支援活動にご協力ください。 | つくろい東京ファンド
一般社団法人つくろい東京ファンドは、国籍を問わず、生活に困窮している人々の住まいと暮らしを支える活動を展開しています。 2022年以降は新規に日本に来られた難民の方からの相談も増えています。 先日、ジャーナリストの安田菜津紀さんに当団体の難

■5月25日(日)「総会」
土曜は北関東医療相談会の総会でした。会員の皆様と現状課題やそれぞれの活動状況の共有をしました。方々でご尽力されています。 「生きていけない」仮放免の方々をどう支えていくか「力」を奪われ続けている状況を変えるためにどうすれば良いか。靄がかかりますが、まずはできることをしていきます。

出所:大澤優真撮影

■5月28日(水)「『命と健康』から積み上げる」
雑誌『IMADR通信』222号に寄稿しました。タイトルは「『命と健康』から積み上げる」です。 何が本当で何が嘘なのか。拠り所を持てなくなりそうな時にどうするのかということを困窮者支援をする者の目線で書きました。ぜひご一読ください。

IMADR通信 | 反差別国際運動(IMADR)

■5月29日(木)「デマとバッシングと自戒」
「外国人と社会保障」に関するネガティブな言説を見返しています。
それら言説では「不法もしくは不適正受給が多く、日本人より優遇され公平ではない」と言われていることが多いです。しかし、不正受給があるかもしれないけれども、それは極めて僅かであることが確認できているところもあります。これは生活保護のバッシングでも使われた手法です。ほんとうは僅かだけれども多いように言ったり。「その統計は正確ではなく真実は別にある」と根拠を示さずに言ったり。データが揃ってないけれども断言する形で不正確なことを言ったり。
根拠を示せないことを言ってはいけない訳ではないと私も考えています。ただ、そこに根拠があるか否か、自身の推測であるか否かを示さないと混乱が生じるのではないでしょうか。 自戒を込めてですが、自分のことを棚にあげないで、そうした謙虚な姿勢を保ちたいと感じています。間違えないようにしつつ、間違えたら反省と修正です。

■5月29日(木)「慣れきってしまっている自分」
今日も難民や仮放免、支援者の方々から、「体調が悪いけれども薬が買えない」「糖尿病だけどホームレス寸前」「アパートの更新費用が払えないで一家でホームレスになりそう」「交通費を工面できなくて入管まで行けない」「帰国したくても帰国できない」など相談を受けました。
皆さんそれぞれ命や健康、人生をも左右するできごとです。それに慣れきってしまっている自分がいるように感じます。それは自分を守るためにしょうがない面もあるかもしれませんが、緊張感は忘れてはいけないとも感じています。

■5月30日(金)「社会保障をめぐる外国人に関するデマ」
今日は、FREEUSHIKU、皆様にお誘いいただき、お話させていただきました。運営・ご参加の皆様、大変ありがとうございました。
参議院選挙が近く、これから不安や分断を煽るような言説が増えるかもしれせん。冷静に、「命と健康」を軸にして、分断を防ぐための行動をします。

https://x.com/freeushiku/status/1928404180827574780

■5月31日(土)「ChatGPTに相談しました」
仮放免の方から「家賃が払えない」と連絡。なぜ私たちのことを知ったのですかとうかがうと「ChatGPTに聞いたらあなたたちの団体が出てきました」とのことでした。そういう例がなかったので少し驚きましたが、これから増えていくかもしれません。 生成AIは支援に不可欠なツールになりつつあります。

■6月1日(日)「難民のための日本語学習支援-つくろい日本語教室の取り組み-」
昨日はこちらでした。ご参加の皆様、目白大学・運営の皆様、大変ありがとうございました。多くの方にご参加いただきました。
普段は困窮者支援の視点から日本語教育支援を考えがちなのですが、今回は日本語教育から難民支援を考えることができました。大変勉強になりました。

出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
【地域連携事業】地域連携活動報告会「難民のための日本語学習支援-つくろい日本語教室の取り組み-」を開催します
地域連携活動「つくろい日本語教室」は、目白大学と一般社団法人つくろい東京ファンドが連携して運営している難民のための日本語教室です。報告会では、国内の難民の現状、つくろい日本語教室についてお話をします。 ご興味のある方はぜひご参加ください。 ...
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