自分の身体のことを他人に委ねざるを得ない/大晦日の夜のこと

2024年12月30日(月)~2025年1月5日(日)の記録(https://x.com/yumananahori)です。
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今週は、難民・仮放免・外国籍・日本国籍の方から計40件の相談を受けました。
食料関係×2/住居関係×3/医療関係×5/入管関係×5/教育関係×0/その他×25
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■12月30日(月)「自分の身体のことを他人に委ねざるを得ない」
年末、高熱や風邪症状の相談が急増しています。どうぞお気をつけて。
国籍問わず困窮者が医療機関にかかることは経済的な面で困難な場合が多いです。その際、市販薬で対応することになります。私だけの判断だと誤りが出るので相談をします。病院に行く必要があるなら関係者に相談をします。お金がかかります。保険がない場合は全額自己負担です。検査もすると1~2万円はすぐにいきます。本人は払えないので往々にして支援団体もちです。逼迫している時は支援できません
何よりも、自分の身体のことなのに、体調が悪いなか他人に頭を下げて、断られたり色々言われたりしながら他人に身を委ねるしかない状況にある当事者が一番キツイだろうと思います。

■12月30日(月)「ロシアから『亡命』不安な年末 少数民族ブリヤート人 札幌から支援者頼り熊本へ」
取材を受けて、難民・仮放免のホームレスについて少しお話しました。
札幌。ロシアで従軍を拒否し逃げてきた人。札幌市に助けを求めたが使える制度も使わず拒否。その後、74歳の日本人男性と出会い「ロシアは80年前の日本と同じ」と語り彼を支える。彼は男性を「家族のよう」と感謝する。しかし、難民認定申請が却下されてしまう不安も抱える。日本は認定率が極めて低いからだ。都内では、イラクで民兵組織への協力を拒否し殺害を予告され逃げてきた男性。ホテルにいるが間もなく所持金が尽きる。
札幌でも東京でも難民が苦しんでいます。ぜひ全国でこの現状が可視化されてほしいです。

ロシアから「亡命」不安な年末 少数民族ブリヤート人 札幌から支援者頼り熊本へ:北海道新聞デジタル
ロシア軍への従軍を拒否し、新千歳空港で入国し、日本に亡命を求めているロシア国籍で40代の男性を熊本県小国町の自営業和田国治さん(73)が支援している。今年10月から経営する貸別荘の宿舎で無償で受け入れ...

■12月31日(火)「アジア人への差別」
世界のどこでも差別があって、その矛先がアジア人である私に向かってくると考えると残念な気持ちになりますが、こうしたことがあることを知るのが第一歩かなと考えています。

人種差別への対処法

■1月1日(水)「明けましておめでとうございます」
明けましておめでとうございます。
毎週深夜、仕事後にローソンに行きます。特に話を交わすわけではありませんがいつも同じ店員さんです。 今日もいつものローソンに。「いらっしゃいませ」に少し寂しさを感じつつレジに。お金も渡して商品を渡してくれる時に「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」と店員さん。私はありがとうございますと言ってしまいましたが笑顔になりました。自分から言えばよかったですね。
こんな一年にできたらと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

■1月1日(水)「大晦日は年越しそば」
大晦日。つくろい東京ファンドで恒例の年越しそばでした。胎児・お子さんからご高齢の方々、8ヵ国約50人の方のご参加でした。いただいたミカンとスリランカシェフの紅茶とデザートも出しました。 事務所外は数年前に旅立った方が遺した折紙作品を皆さんと一緒に毎年飾っています。ワイワイしました!

出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影

■1月1日(水)「大晦日の夜のこと」
大晦日の夜は路上で生活する方々に年越しそばを届けに行きました。
お話していたら歩いていた4~50代の男性が「何やってるの」とお話ありました。それ自体は問題ないのですが、マズい感じの近付き方でかつ酔っていたので同僚と私の方でトラブルにならないように対応していました。これは珍しくはないです。
しかし、その男性が顔と顔が触れるぐらいに近付いてきて路上の方と私たちの話の内容を聞かせてなどお話されるので断るのですがヒートアップしていき、路上の方も「怖いので…」と話すので引き取ってもらうようにお願いするのですが、さらにヒートアップ。
暴力を振るわれたら困るので、その現場から離れたところで男性と話そうと男性に伝えたのですが、女性である同僚の顔に近付いて「抱かせてくれない?」と言いました。極めて失礼なので怒りたい気持ちでしたが、トラブルを防ぐために抑えて、とにかく遠くに場合によっては交番に一緒に行こうと何度も伝えました。
そうしたら、男性は「え、なにフェミニスト?」「あんたたちNPO?」「どこから金でてんの?」とか「俺は暇だからさここいるわ」「俺に惚れるかもしれないじゃん」とかありました。そんなことはないっすねお兄さんとお伝えしました。「なんで?何があるかわかんないじゃん」と言われたので「いや無理でしょ」とお伝えしました。近付いてくるので胸の前に手をパーにして制止しつつ、お兄さんちょっと近づき過ぎ、申し訳ないけど大晦日だしもうこれでお願いしますとお伝えしたら「おまえさあ、触んなや」とちゃんとした受け答えができない状況でした。
唾が飛んでくるほど顔を近付けてよくわからないことを執拗にずっと言ってくるので、みかねた通行人の方が通報してくれたらしく警察官の方が3人来てくれました。警察官の方が目配せして男性を丁寧に引き剥がしてくれました。男性は私たちに詰めてきた感じはなく敬礼しながら「私は皆さん(警察官)のことを尊敬してるんですよ」と話していました。なかなか帰らなかったのですが、警察官は尊敬してるけどあいつ(大澤)はなとか言って帰らされていました。 戻ってきたら嫌なのでしばらくその場に滞在して戻ってこないことを確認してあとにしました。
路上の方は「たぶん会ったことないと思うんだけどね…。明日はお正月だし美味しいもの食べて休んであの人の気持ちが変わるといいね」と。同僚が明日も来ますねと話をしたら「申し訳ないから大丈夫だよ」と話をしていました。
後日談ですが、自分は怒りたい気持ちを抑えてるつもりでしたが、怒っていたそうです。そりゃそうだよなと思います。
ここには色々な問題が凝縮しています。2025年の課題を突きつけられたようです。ミクロ・メゾ・マクロのレベルで困窮者支援という側面で何ができるか、すべきか。考え実践していきます。
その大晦日の対応が終わった後、残った仕事をしていたら終電に間に合わなくなりました。ウンザリしていたしちょうどいいやと思って同僚に付き合ってもらって居酒屋に行ってビールを飲んでいたらカウントダウンの抽選イベントが始まって500円クーポンが当たって表彰されました。楽しかったです。

■1月1日(水)「相談会」
開始早々、私は差し入れをして別件で後にしてしまったのですが、すでに数名の方が相談に来られていました。17時までです。必要な方はお越しください。

この1日を乗り切るための宿泊相談 | 2025年1月1日・3日・5日の宿泊へお困りの方に相談のち宿泊支援を実施
2025年1月1日・3日・5日の宿泊へお困りの方に相談のち宿泊支援を実施

■1月2日(木)「この冬、誰も路上で凍えさせない~見えない壁を越えて宿泊と住まいを届けたい!」
大晦日の医療相談会、年越しそば会、元旦の相談会の記事です。よろしければご覧ください。2025頑張ります!

この冬、誰も路上で凍えさせない~見えない壁を越えて宿泊と住まいを届けたい!
この冬、誰も路上で凍えさせないために、つくろい東京ファンドがチャレンジするのは「見えない3つの壁(情報・烙印・国境)」を乗り越えること。生活保護申請支援システム「フミダン」・デジタルアウトリーチ・緊急宿泊支援・家賃支援の強化などを行います。皆さまのご協力をお願いいたします!

■1月4日(土)「ビッグイシュー」
先日、有楽町駅近くでビッグイシューを購入しました。少し前の491号。移民・難民の記事がありました。しんどい内容です。日本に逃れてきた人にも同じような人がいるかもしれません。 Amoさん、ニック・ケイヴさんのインタビューなどもよかったです。

THE BIG ISSUE JAPAN491号 | ビッグイシュー日本版
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