餃子/目を閉じ、うなだれて…/win-win

2023年10月30日(月)~11月5日(日)の記録(https://twitter.com/yumananahori)です。

■10月30日(月)「裁判」
今日はマークさんの裁判に行きました。入管施設内での身体的精神的暴行に関する裁判です。傍聴人は平日昼間で30名程度が参加されていました。 弁護士の方より、来週、マークさんが入管内で暴行を受けている様子が映っている動画を公開するとのこと。ご注目ください。

■10月30日(月)「これ以上できません」
最近、難民や仮放免の方に「これ以上できません」と厳しいお話をする機会が増えてきました。以前からしてきましたが、頻度が増えています。 しかし、その人たちは他の人から支援を受けられる保証はありません。路上生活もあり得ます。 「できません」という言葉は重い言葉です。
そんなことを書いている最中に「家賃と光熱費が払えません」と仮放免状態にある女性から連絡が来ました。 先ほどは「おしっこが出なくなって心配です」と別の男性から連絡がありました。大変な状況ですが、本人が自力で病院に行くことは困難です。

■10月31日(火)「英語」
今日は入国まもない難民の方々の日本語レッスンのミーティングでした。支援者や支援団体の皆様のご尽力のおかげで日本語を勉強できることになりました。皆さんも強く「勉強したい」とお話されています。 大変なこともありますが、日本語の勉強を頑張ってほしいです。私も英語を勉強します。難民の方から「前よりも上手くなってますね」と言ってもらい嬉しいです。ただ、会話できるレベルからはほど遠いので引き続き頑張ります。

■10月31日(火)「鍋会」
今日はつくろい東京ファンドで鍋会(お食事)でした。シェルターからアパートに移った方々、難民の方、最高齢は90代です。今回は「親子丼」と「きつねうどん」。写真は撮り忘れました。おいしかったです。 私は何もせずに食べただけ。美味しい料理を準備してくださった皆様、ありがとうございました。

■10月31日(火)「翻訳アプリを使って『自殺したくなる』」
昨晩はSOSがあり、仮放免状態にある方のところに行きました。病気が辛いけれどもお金がなくて病院に行けないとのことでした。沢山の疾患があり大変です。すべては支援できないので最も苦しんでいる疾患から手をつけられればと考えています。
彼は迫害を受け、直接具体的に危険な状況にあり、日本に逃げてきました。ただ、最低限の医食住を満たせない生活が続いています。彼は翻訳アプリを使って「自殺したくなる」と話していました。

■10月31日(火)「餃子」
昨晩は路上生活をしていた入国まもない難民の方々のところに行ってきました。ゲストハウスで保護しています。でも、あと1.5ヶ月で資金がショートするので路上生活になる可能性があります。当然ですが、お金に困っているそうです。
関係者の方と一緒にご飯を食べに行きました。初餃子。美味しいとのことでした。元々小学校の先生だった彼は博学。アジアのことも詳しく知っています。聞き取りやすい英語で私に「なぜ日本人は長生きか」など質問がありました。私が英語で上手く答えられないでいると、丁寧にレクチャーをしてくれました。お二人とも日本語の勉強もしたいと強くお話していました。すでに日本語が少しお話できています。YouTubeで勉強したそう。日本語は難しくないそうです。
このままだと二人とも路上生活になるわけです。困りました。

出所:大澤優真撮影

■10月31日(火)「目を閉じ、うなだれ
今朝は入国まもない難民Aさんと支援に関するお話。来日30年を超える難民Bさんにも入ってもらいました。
私からは、今は保護できているが、数ヶ月後はもう支援できないだろうとお伝えしました。一緒に入ってもらったBさんには通訳をお願いしていたのですが、ご自身の体験も含めていかにこの日本で難民として生きていくのが困難なのかをお話されていました。
Aさんから「働けないし、なんの補助もない。食べ物もない、家もない。友達もいない。私はどうすればいいのですか?」と質問があり、Bさん「とても厳しい、難しい」と答えていました。Aさんから再度同じような質問があり、Bさんは「日本は基本的に難民を追い出したいと思っている」と返答しました。Aさんは絶望したような表情をし、目を閉じ、うなだれ、しばらく経ったあとに「OK…」と言っていました。 残念ながらこれが現実です。
ただ、Aさんは「日本では夜眠れるから本国にいるよりいい」と話していました。本国では襲撃されるそうです。私もその事実を知っていますし、国際的にも有名です。彼が生き延びていけることを願います。彼も努力をしなければいけませんが、私も努力をします彼と約束しました

■11月2日(木)「win-win」
難民申請中の方の多くは、「帰れ」と言われても少なくとも短期的には帰国することは不可能なのだから、早期に生活や日本語などの支援を行い、労働市場で活躍できる土台をつくっていけばwin-winになる可能性が高いのにと感じています。最初が肝心だと考えています。

■11月3日(金)「食料支援」
今日は北関東医療相談会で食料発送。仮放免状態にある人など困窮する外国人に送ります。 普段、私は参加できていないのですが今日は参加できました。ボランティアの皆様の手際の良さでサクサク進んでいきます。いつもありがとうございます。 食料支援に年間数百万円かかっています。とても大変です。

出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影

■11月3日(金)「勉強したいお子さん」
今晩はある地方に暮らす仮放免のご家族のところに来ています。日本生まれのお子さんがいます。風邪で体調が悪そうでした。親御さんも重い疾患で体調が悪く、通院が不可欠です。しかし、医療費と薬代がない。一回で約2万5000円です。 優秀なお子さん。勉強を教えてほしいとのこと。どうにかならないか。

■11月3日(金)「あきらめたような表情」
今晩は別の仮放免の方の家にも来ています。ホームレスになり、友人宅に身を寄せている方です。多くの疾患もあり苦しんでいます。本人から入管内での記憶についての話もありました。死のうと思っていて実際にその淵までいったそうです。来日から20年以上が経ちます。時折、彼から諦めたような表情が見えます。私には想像できないことを経験してきたからなのでしょうか。
帰り際、彼は「お礼をさせてください」と言って私に食べ物を持たせました。困窮していることは明らかなので固辞しましたが最後は受けとりました。でも、そこが大切なことなのだなとも感じています。

■11月4日(土)「難民・移民フェスとその後」
今日は #難民・移民フェス に行きました。つくろい東京ファンドからはチュニジア人シェフの「ブリック」。瞬く間に売り切れていきました。私は何もせずにブラブラ。関係者の皆さま、ありがとうございました。 チリのお菓子を買いました。美味しかったです。楽しいイベントでした。 

フェス中に対面や電話で、4世帯の難民や仮放免の方から相談を受けました。お金がなくて病院に行けないなどの相談です。楽しいフェスも苦しい生活もまた現実。少しでもよくなることを願っています。
その他にフェスの会場でサポーターの方から「ここに支援を必要としている人がいるから来てほしい」とお話がありましたが、能力的にも時間的に限界だったので、その場をあとにして電車に乗って入国間もない難民の方に会いに行きました。難民の方に通訳をしていただきました。ありがとうございました。若い方。体調が悪くてしんどそうです。彼も良い方向に進むことを願っています。 支援現場では願うことばかりです。

出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
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