人の生活や健康や命に優劣をつける私/荷物を頭にのせて歩く/すぐに日本を離れることができたらとても嬉しいです

2023年7月3日(月)~9日(日)のTwitter(https://twitter.com/yumananahori)の記録です。

■7月4日(火)「人の生活や健康や命に優劣をつける
月曜日、電車に乗っていたら病院のソーシャルワーカーの方から仮放免状態にある難民の方の通院に関する電話がありました。助け合わないとやっていけません
その間に仮放免状態の家族の母からメール。家賃と光熱費が払えないとのこと。遠くに住んでいますが会いに行ったことがあります。小さいお子さんがいます。日本語でやり取りをしています。折紙で「ぱくぱくカッパ」をつくってくれました。無邪気な笑顔。きっと自分が仮放免であることは理解していないのだと思います。ある仮放免状態の高校生はある程度の年齢になって「自分には人権がないことを知りました」とお話していました。
可能性を模索していますが、私はこの家族からの申し出を断るのだと思います。支援者(私)は人の生活や健康や命に優劣をつけて、トリアージをして、支援するか否かを決めます。そんなことをしていて許されるのだろうかと感じます。すべての人の生活や健康や命が守られるためにはどうすればいいのか。他の支援者の皆さまに比べて経験も実績もないので、皆さまに学びながら目の前のことをやるしかないと思っています。すべての人の生活・健康・命が守られることを願います。

■7月4日(火)「助け合い」
火曜日はあるご家庭にお邪魔しました。家を失う難民の方を受け入れてくださるとお話をいただきました。「お互いの助け合いが必要」とお言葉をいただきました。心から感動しました。難民の方も含めて全員が解け合ったような場所でした。
家や地域で共に暮らすということは楽しいことばかりではないかもしれません。歴史が証明しているように、時には摩擦が生まれることもあると思います。そこで「お互い様」「お互いに助け合い」が必要になってくると思いますが、それを真正面から受け止めてくださった御家族の皆さま、難民の方には感謝と尊敬しかありません。ご一緒した支援者の方が「私が元気になりました」とお話していました。忘れてはいけないものを教えていただいたように感じました。

■7月4日(火)「ホッとしました」
火曜日は北関東医療相談会の事務所に行って作業をしました。皆さんで支援と事務作業です。量が多すぎて限界だろう、対応していくにはどうすればいいのだろうかという話になりました。
その間にも皆さんのケータイには電話。私にも支援者や法律家の方からホームレス状態の難民の相談、仮放免状態にある難民の方から生活の相談がありました。長らく連絡がつかなかったので収容されたか退去強制されたと思いこんでいた仮放免の家族と連絡がとれてホッとしました。

■7月5日(水)「アフリカのマリ、熱狂的な親ロシア』の実態 暫定政権、危うさも」
ワグネルとイスラム原理主義派が行ってきた残虐的な行為を実際に被害に遭い家族を失くした難民の方から聞いています。

アフリカのマリ、熱狂的な「親ロシア」の実態 暫定政権、危うさも | 毎日新聞
 ウクライナ侵攻で欧米から厳しい制裁を科せられたロシアは、「グローバルサウス」(新興・途上国)との関係強化を重視している。そのロシアと、アフリカで最も親密な国が西部マリだ。ロシアはマリへ民間軍事会社「ワグネル」の戦闘員や兵器を送り、マリ側はロシア支持を鮮明にする。露国内で6月下旬に起きたワグネルの反

■7月6日(木)「すぐに日本を離れることができたらとても嬉しいです」
小さいお子さんのいる仮放免状態の難民の家族から相談。電気が止まっているとのことでした。家賃も水道代も払えていないようです。酷暑がつづくことが予想される中で電気が使えないのは大変です。お子さんもいる。どうにかしてお金を集めて支払うようにしてもらいました。お母さんから「ありがとうございました」「二度とご迷惑をおかけしないよう願っております。助けたところ忘れません。そんな生活を続けるのは精神的にとても苦痛です。すぐに日本を離れることができたらとても嬉しいです。ありがとうございました」とお返事がありました。
私も「人として生きていける国」に移るサポートをしたいです。しかし、現実は極めて困難。日本で生きていくしかありません。しかし、生きていけません。本当に生きていけない。現実を踏まえた対応が必要です。

■7月6日(木)「荷物を頭にのせて歩く
今日はアフリカ出身の難民の女性、サポーターの皆さんと、あるカフェに行きました。一緒にイベントをしましょうというお話です。皆さま大変ありがとうございました。難民とか仮放免とかだけではなく、固有名詞の○○さんのことがわかる小規模なイベントもしたいと思っていました。きっとそんなイベントになるのだと思います。ご協力くださっている皆さまには感謝しかありません。難民の方も他の人も笑顔の絶えないミーティングでした。
テレビでは見たことのある、荷物を頭に乗せて歩くのを難民の方が見せてくれました。私の5キロぐらいあるリュックをひょいと頭に乗せてスタスタ歩き、ターンまでして、なのに全くぶれていません。50キロぐらいなら乗せられるそうです。それで1キロ以上歩くのは余裕とのこと。私もチャレンジしてみましたが、上手くできず。できるようになりたい。コツを聞いてみましたが「小さい頃からやっているのでわからない」とのこと。練習あるのみです。

■7月7日(金)「子どもの貧困率11.5% 3年前より改善 ひとり親は半数近く困窮」
相対的貧困率15.4% 相対的貧困率が下がったのはよかったですが、現場の実感としては生活に苦しんでいる人は減っていないようにも感じます。それは私が見ている世界が偏っているかもしれませんし、また、すでに言われていることですが相対的貧困率だけでは「貧困」が汲み取れていないのかもしれません。

子どもの貧困率11.5% 3年前より改善 ひとり親は半数近く困窮:朝日新聞デジタル
 所得水準などに照らして貧困の状態にある18歳未満の割合を示す子どもの相対的貧困率は、2021年に11・5%となり、3年前(14・0%)に比べて2・5ポイント改善した。ただ、ひとり親世帯でみると44・…

■7月7日(金)「東アジア包摂都市ネットワークショップのご案内」
8月16日に台湾で開催されるEast Asian Inclusive City Conference(東アジア包摂都市ネットワークショップ)の分科会で「移民とホームレス」について少しお話しすることになりました。 この時期に台湾にいる予定のある方は是非ご検討ください。登録はこちらです(https://www.accupass.com/event/2304271315141241480243)。
前回第11回東アジア包摂都市ネットワークショップの詳細についてはこちらをご覧ください。

刊行物
▼ニュースレター

■7月7日(金)「健康診断結果報告会ご案内
今週日曜日は太田で北関東医療相談会の「健康診断結果報告会」です。6月に医療相談会を行いましたが、その結果を受診者の皆様にお伝えします。すでにお金のかかる疾患をもつ方が複数いらっしゃると聞いています。 私は他の支援の用事で行けず。医師とボランティアの皆様、ありがとうございます。

出所:北関東医療相談会HPより転載

■7月7日(金)「コロナ禍でわかった“意外につながっていない”外国人たちの困窮…広がる新しい『居場所づくり』」
生活福祉資金のコロナ特例貸付
「3万件近い申請のうち、約40%が外国人世帯…豊島区はもともと外国人が多い地域で、人口の約10%を占めるが、それを加味しても多い数字」

コロナ禍でわかった“意外につながっていない”外国人たちの困窮…広がる新しい「居場所づくり」 | 【日本の「国際協力NGO」図鑑】
少子高齢化による人口減少が進む一方、日本で暮らす外国人は増加傾向にあり、多様な国籍の人たちが居心地よく暮らせる社会を築くことが喫緊の課題になっている…

■7月7日(金)「自治体 x UNHCR(難民を支える自治体ネットワーク)」

自治体 x UNHCR(難民を支える自治体ネットワーク)
日本での署名都市(署名順):
東京都 広島市 文京区 渋谷区 瀬戸内市 札幌市 世田谷区 敦賀市 大村市 横浜市 鎌倉市

UNHCR, the UN Refugee Agency
UNHCR, the UN Refugee Agency, is a global organisation dedicated to saving lives and protecting the rights of refugees, forcibly displaced communities a...

■7月7日(金)「子どもは誰がみるのか」
仮放免の方から電話。お金がなくて病院に行けないこと、難民認定申請のこと、収容される恐怖。心配なのだと思います、話が止まりませんでした。彼は「すみません」と繰り返していました。国には危険で帰れないそうです。
別の仮放免の家族からも電話。親だけ退去強制で子どもだけ日本にいることになると聞きましたとのこと。私も詳しくないのですが、そのような運用は見聞きします。しかし、それでは事態はよくなりません。彼も「子どもは誰がみるのか」と話していました。光熱費が払えないそうです。

■7月8日(土)「入管法改正 難民認定問題の課題探る クルド人多く住む蕨でシンポ」
来日11年のクルド人の男子大学生
「けがをしても健康保険がなく病院に行けない。それでも帰国しないのは、日本の人たちと仲良く暮らしていきたいから。一人でも多くこの問題に興味を持ってほしいです」
圧倒的な力の前で、広範囲かつ根深いものを目の当たりにして、何もできないという気持ちによくなりますし、実際にできないことの方が多いのですが、しかし、まずは、私にできることをできる範囲内でやっていこうと考えています。

入管法改正 難民認定問題の課題探る クルド人多く住む蕨でシンポ:東京新聞 TOKYO Web
クルド人が国内で最も多く住む埼玉県の蕨市と川口市。およそ2000人の大半がトルコ政府の迫害を逃れて来日し、難民申請をしている。ところが...

■7月8日(土)「どうぶつに ふくを きせては いけません」
「大澤さん、これ好きだと思います」と絵本をいただきました。詳しくないですし、沢山持っているわけでもないのですが、絵本、好きです。 絵、文字、テンポ、グッときました。私の好きな絵本でした。

出所:『どうぶつにふくをきせてはいけません』を大澤撮影

■7月9日(日)「今のあなたから これからのあなたへ 平和のつどい2023」
7月29日(土)12時30分~ なかのZEROホール 世界の難民問題の話が聞けるとのことです。

出所:大澤優真撮影

■7月9日(日)「励まされています」
いつもご支援いただいている方から多くの食べ物や生活用品をいただきました。農園を営む方から沢山の採れたてジャガイモをいただきました。他のサポーターの方からは自転車をいただきました。普段からよく自転車を乗っている仮放免状態にある方に運搬をお願いしました。その他にも様々な形で多くの方からご協力をいただいています。皆さま大変ありがとうございます。皆さまのご協力がなければやっていけません。強く感謝申し上げます
いただいたものはさっそく難民や仮放免状態の方にお渡ししています。気にかけてくださるということに私自身も励まされています。

■7月9日(日)「国に帰れば殺されるよ!」
今日お会いした仮放免状態の難民の方が「法律のこと、とても心配。国に帰れば殺されるよ!いつもその写真みてる。人じゃない、アニマルみたいに。私、絶対に殺される。日本にいさせてくれるだけでいいんです」とお話されていました。 来日から20年程度。収容される恐怖もあるそうです。

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