経験したことはすべて忘れたい/健康格差/利他を支える制度として

2023年3月20日(月)~26日(日)のTwitterの記録です。

■3月20日(月)「自治体だからできること」
またどこかのタイミングで丁寧にお伝えしたいと思いますが、1950年代に「生活保護と外国人」政策が動いていった時に「自治体からの突き上げ」が原動力のひとつになっていました。結果としてネガティブな方向へと展開していきましたが、ポジティブな方向へと進むこともできるのだと思います。各自治体で外国人政策に関する決議などを国に示すことは、効果的でないように感じられるかもしれませんが、それが多くの自治体や連合体によって行われれば、実は効果的なのかもしれません。90年の外国人保護「適正化」政策後、90年代の外国人医療政策が巻き直しを図った時期には医療関係の連合体を中心に意見書などが国に示されていました。その結果、具体的な制度がつくられました。
「外国人」の現状は自治体や現場が一番わかっていると思います。連帯して声を挙げる必要性を感じています。

■3月20日(月)「インフルエンザ」
月曜朝、日本人外国人の方から家がない、お金がないという相談が相次いで来ています。私にはできないことばかり。どこまで対応できるのか。厳しいです。インフルエンザにかかった人もいました。他の仮放免の方もかかっていました。流行ってるのでしょうか。お気をつけください。

■3月21日(火)「お金がなくて払えません」
連絡あり。「いま体調不良で病院にいる。お金がなくて払えません」とのこと。ご本人は日本語が話せないので中学生のお子さんとやり取りをしています。 まず、お金をどうするか誰が払うのかという問題があります。次にお子さんに負担をかけたくないという問題もあります。どうすればいいのでしょうか。

■3月21日(火)「経験したことはすべて忘れたい」
難民の方からメールがありました。フランス語で読めないのでGoogle翻訳しました。
「経験したことはすべて忘れたい」
命からがら日本に逃れてきた人です。いつも笑顔の人です。でも、想像を絶する経験をしてきたのだと思います。将来は見えません。そんな難民に日本社会は救いの手を出して欲しい

出所:大澤優真によるGoogle翻訳を利用した翻訳

■3月22日(水)「家に帰れない」
今週はまだ家に帰ることができていません。活動場所から自宅が遠いということ、困窮する外国籍の方から相談+トラブルが殺到していることが理由です。このような動き方にはいずれ限界が来ると思うので、どうにかしなければと感じています。ただ、困窮する外国籍の方はこれからも増えそうです。

■3月23日(木)「エンパワーメント」
月曜日は朝イチで外国籍女性の通院同行をしました。精神科です。DVの影響で辛い思いをしています。性的な被害も受けています。私は男性なので女性の支援者がいて安心しました。
その後、つくろい東京ファンドの事務所で難民の方からフランス語のレッスン。話せるようになりたいですが、道のりは険しく。でも楽しいです。
その後、長らく難民の方などに日本語教育支援や居場所などを提供されている支援団体の方とお話しました。人間としての尊厳を守ること、エンパワーメントを実践されています。私も皆さんのような支援をしたいと強く思いました。頭があがりません。今回、多くのことを勉強させていただきました。知らないことばかりです。また、その支援団体のもとにも新規の相談が増えているそうです。どこの支援団体も大変です。
その後はアフリカ難民の方が母国料理のパーティーを開いてくれました。名前は忘れましたが、どれもとても美味しかったです。お店に出したら瞬く間に売れると思いました。皆さんにも食べてほしいです。 この方も難民として認められないので、働くことが認められず、困窮しています。働くことを認めないことは、その人から人としての尊厳を奪うと共に多くの人にとっての損失になっていると強く感じています。

出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影

■3月23日(木)「健康格差」
火曜日は、午前中に事務所の整理整頓を行いました。ただ、私はほとんど何もせず、他の支援者の方、つくろいシェルターからアパートに移った方、仮放免状態にある難民の方が全部綺麗にしてくださいました。とても助かっています。ありがとうございます。
その後、北関東医療相談会の「健診報告会」に行きました。1月に行った健康診断の結果を医師から説明するというイベントです。代表の長澤さんより、今回の医療相談会の特徴は重病の人もいたが、歯が悪く要治療の人が沢山いたことだとお話されていました。もちろん、難民や仮放免の方々なのでお金が払えず治療に結びついていませんでした。各種調査において「貧困層と口腔崩壊」の関連性について指摘されています。歯は健康にとって重要なことも指摘されています。「健康格差」が、生じています。30~40人をサポートをする予定です。事が起きる前に予防が必要です。そうすれば本人の生活の質は保たれ、結果として医療費の抑制もできます。しかし、支援団体、お金が足りません。そもそも支援団体でやるレベルのことでもないと感じています。ただ、やらないといけないとも感じています。

■3月23日(木)「働くことが認められればどうにでもなるのに」
今日は難民や仮放免の方に、お米、野菜、おかずなどを送りました。ご寄付くださった皆さま、大変ありがとうございました。皆さまのおかげで何とか送ることができました。感謝しかありません。 送付作業はつくろいシェルターからアパートに移った方が担ってくださいました。ありがとうございました。
私も作業に加わりつつ、少し抜けて、メディアの方の取材を受けていました。昨日も取材していただきました。入管法改定の動きがあるからでしょうか、取材が増えています。様々な人が各々の立場でこの問題に抗しているのだと思います。私も自分のできる範囲内で頑張ります
その後は通訳の方と一緒に仮放免状態の難民の方の通院同行です。耳鼻科です。苦しくて夜眠れないほどでしたが、治療を重ねて良くなってきています。よかったです。ただ、診療費も薬代も全額自己負担で毎回15000円程度出ていってしまいます。痛いです。持続したいですが、わかりません。
一段落して帰ろうと思ったら、仮放免状態の難民の方から連絡。「体調不良で堪えられずに病院に行った。また行かないといけないが、お金がないです」とのこと。こういう相談の度にドキドキします。本人の体調は大丈夫なのか、お金は払えるのか、お金を準備できるのか。心臓に悪いです。病院のソーシャルワーカーの方に電話して相談中です。親切な対応をしてくださいました。ホッとしました。でも、お金は払わないといけないのでどうにかするしかありません。 働くことが認められればどうにでもなるのに。

,出所:大澤優真撮影

■3月24日(金)「入管でゆっくり」
在留資格の更新手続きのために東京入管に来ています。3時間待ちとのこと。仮放免状態の方に「金曜日は混みますよ」とご助言いただいていましたが、その通りです。ゆっくりしようと思います。

■3月25日(土)「利他を支える制度として」
金曜日は仮放免状態にある方の通院同行をしました。精神科です。彼女は「戻っても誰もいない。ムリヤリ(=強制送還)するなら事前に言って。自殺するから。それしかないでしょ」とお話していました。そんな彼女に私は何ができるのか。できることは少ない。でも、できることを探し行うほかありません。
その後は入管に行き、諸々手続き。無事終わりホッとしました。その後は北関東医療相談会の事務所へ行き、医療費の相談。病院に行きたい難民や仮放免の方は沢山います。お金は足りず、厳しい状況が続いていますが、心を寄せてくださる方々のおかげでその人の命や健康が守られています。ありがとうございます。
目の前で病におかされ怪我をしている人が倒れている、目の前に貧困にあえぎ食べられていない人がいる、目の前にお金がなく「学校に行けない」と私に訴える子どもがいる。そんな時、多くの人が自然とその人に手をさしのべ、その人を助けるのだと思います。多くの人が利他の心を備えているのだと思います。その「人の心」に制度が追い付いていません利他としての「人の心」を後ろ支えするための制度が必要です。制度の必要性というのはそこにあるのだと思います。

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