入管法改悪案は移民・難民の「いのち・健康」を救わない/救えない人が多すぎます/反差別が必要な理由

2023年5月22日(月)~28日(日)のTwitter(https://twitter.com/yumananahori)の記録です。

■5月22日(月)「入管法改悪反対
北関東医療相談会・代表の長澤正隆さんが参議院法務委員会の参考人質疑でお話します。「生きていけない」仮放免者の現実についてお話される予定です。国会の中からも外からも #入管法改悪反対 の動きを!

夜は中野駅前でスタンディング。ご都合の良い方はぜひお越しください。中野からも #入管法改悪反対

■5月23日(火)「入管法改悪反対中野アピール」
#入管法改悪反対 中野アピールが始まっています。50人以上の方が参加されています。10人くらいでやると思っていたのでビックリです。

出所:つくろい東京ファンドHPより転載
出所:大澤優真撮影

#入管法改悪反対 中野アピール、60人以上が集まっています。
#入管法改悪反対 中野アピール、どんどん増えて70人以上参加されています。個人的な推測の7倍以上です。ビックリです。
また増えて80人以上の方が参加されています。驚いています。中野から #入管法改悪反対 の声があがっています。
#入管法改悪反対 中野アピール、最終的には120名の参加とのことでした。ご参加くださった皆さま大変ありがとうございました。「こういうところは初めてで迷ったのですが、来ないと行けないと思って来ました」とお話される方も。色んな方が難民のことを思っています。

■5月24日(水)「暮しの手帖」
『暮しの手帖』の新刊で取り上げていただきました。「『難民問題』とこの国のかたち」です。 今だからこそ読んでいただきたいです。一緒に想像し、考えてもらえると嬉しいです。

出所:『暮しの手帖』HPより転載
出所:『暮しの手帖』より転載

■5月24日(水)「入管法改案は移民・難民の『いのち・健康』を救わない」
民医連新聞に寄稿しました。
救えるはずの死にゆく人を目の前にして、私はそれを正しいとは言えません。『いのち・健康』という視点からはじまる議論を求めます

出所:民医連HPより転載
ともに生きる仲間として―非正規滞在の移民・難民たち 第4回 入管法改定案は移民・難民の「いのち・健康」を救わない 文:大澤 優真 – 全日本民医連

■5月24日(水)「救えない人が多すぎます」
月曜は支援者の方と一緒に仮放免状態に置かれている人に会いに行きました。30年以上日本にいます。車イスです。入管内で暴力(制圧)を受けて損傷を負い、それ以降そのような状態です。入管では暴れてもいない状況の人を男たちがものすごい力で押さえつけます。別の方の動画で見ました。裁判をしたら勝てるかもしれませんが、お金がなくて裁判ができません。泣き寝入りせざるを得ません。また、福祉・医療的支援が必要な家族から暴力を受けています。数週間前には熱湯を浴びせられ緊急搬送。見せてもらいましたが、皮膚が真っ赤にただれていました。しかし、働くことが禁止され、社会保障もない車イスの彼は行き場所がないので、別の場所に逃げることは極めて困難です。今は落ち着いているとのこと。私から「危なかったらすぐに家を出てください。ホテルを手配します」とお伝えしました。でも、本当は事が起きる前に対応すべきです。命が危ないでも、私は「今すぐに私たちのところに逃げてきてください」とは言えませんでした。家はないからです。ごめんなさい。
その後、通訳の方と一緒に入国まもないアフリカ難民の方の相談を受けました。家賃が払えないということです。ホームレスにはさせられない。どうにかしなければなりません。命からがら逃げてきた難民の住居保障を強く求めます。
その後、支援者の方と相談。来日20年程度の仮放免状態に置かれているアフリカ難民の方が1週間かそこらで家を失いホームレスになります。ホームレスにはさせられません。支援者の方、一般の方、皆様に相談をして、とりあえず、数ヶ月はどうにかなることにかりました。皆さま、心からありがとうございます。
しかし、救えない人が多すぎます。この人たちは尊厳のない状況に追い込まれ、健康を害し、時には命の危険に直面します。難民や仮放免者のホームレス化、どうすればいいのでしょうか。先が見えません。でも、何かしなければなりません。
夜は仮放免状態に置かれている方と待ち合わせをして書類をお渡ししました。入管法改悪反対デモに参加して、とても嬉しかったという趣旨のお話をされていました。よかったです。
その後は定例の中野夜回り。ご近所の方、大学生の方、シェルターからアパートに移った方と一緒に回りました。嵐のような大雨でした。今回はホームレス状態にある方が室内に避難されていたので、いつもより多くの方にお会いできました。初めましての方も。20年以上路上生活されているそうです。手がとても荒れていたのが心配です。頭も痛いそうです。でも、「大丈夫」とお話されていました。

■5月24日(水)「人の命を軽視しすぎです」
月曜夜に仮放免状態に置かれている方からメールがありました。「お金がなくてご飯が食べられないので、食べ物をいただけませんか?」という趣旨のお話でした。さらにうかがうと、火曜昼の国会前入管法改悪反対シットインに来るとのこと。そこで会う待ち合わせをしてして、私は寝ました。翌日、彼からメール。「今日は雨で寒いです。私はお金がないので自転車です。私は風邪をひくと保険証がないので病院に行けません。なので、シットインに行けません。申し訳ございません」という趣旨のお話でした。これが仮放免者の現実です。
彼の対応をしつつ、国会に向かいました。北関東医療相談会の長澤正隆さんが参考人として参議院法務委員会でお話するからです。傍聴はできないだろうし始まる前に応援だけしようと思っていたのですが、支援者の方が手配をしてくださり、傍聴ができるようになりました。本当にありがとうございました。当日の様子はこちらから見ることができます(https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php)。ずっと寝ていた方もいましたが、多くの国会議員の皆様に仮放免者の「生きていけない」状況が伝わったのではないかと思います。私は難民認定については全くの素人なのですが、この会議では、適切な難民認定が行われていないことが日本の難民認定率の低さに繋がっている、ということが様々な角度から証明されていた気がします。

出所:参議院HPより転載
出所:長澤正隆氏Facebookより転載

その後は国会前のシットインに参加しました。大雨で寒いのにも関わらず、多くの方が参加されていました。私は僭越ながら飛び入りでスピーチをさせていただきました。昨日の夜にメールをくださった方のことについてお話しました。入管は政府はこの「生きていけない」仮放免者のことを、適切なサポートではなく、命からがら逃げてきた場所に無理やり送り返すことでその解決を図ろうとしています。仮放免者は目の前からいなくはなりますが、この人たちの「生」はどうなるのでしょうか。法務委員会において長澤さんが「返すのであれば、生きていけるような状態を確保してから返すべきだ」という趣旨のお話されていました。それができないのなら、そうすべきではありません。人の命を軽視しすぎです。

その後、シットインを中座して次の現場に移動。朝、公衆電話から電話がありました。留守電を聞きました。英語で「助けてください」と言っているように聞こえます。私は英語がよくわからないので、英語がわかる方に聞いてもらったところ、やはりそうで、「この後またかけ直します」とのことでした。でも、かかってくることはありませんでした。公衆電話からということは携帯も持てないような状況ということです。心配です。
その間に、別の方から電話。外国籍の方の妊娠出産支援についてです。関係者と相談します。無事に元気に生まれてくることを願います。
夜からは中野駅前で入管法改悪反対!中野アピールでした。120人が参加されたとのこと。こんな多くの方が参加されるなんてと驚いていました。勇気付けられました。中野駅の前を通った皆さんはどう感じたのでしょうか。少しでも関心を持ってくださる方が増えれば嬉しいです。

■5月25日(木)「共通すること」
1950年60年代(それ以降は追えていません)の入管法改悪反対の社会運動と現在のそれは共通している部分もあるなと感じています。当時、極めて困窮する在日朝鮮人の方が国会内でその状況について発言しています。私はその議会録を読んだ時に、勇気ある方だな、本当にしんどいのだろうなと感じました。そして、今日、当事者の方が国会内でお話されています。そのようなことが実現されると思いませんでした。とても勇気のいることだと思います。無責任なことは言えませんが、全力で応援していますし、様々な形で、私のできることで、それを後ろ支えする行動を行います。

■5月26日(金)「難民認定申請の手続き的保障が必要」
今日は明後日に家を失う外国籍の相談を支援者の方から受けました。その間に、家賃が払えずに困っている仮放免状態に置かれている人からメール。どうかしないといけないのですが、どうにもならないかもしれません。戦後の社会保障が何もない時代の困窮者支援はこんな感じだったのでしょうか。
難民認定申請のお手伝いもしました。証拠書類の準備などです。とにかく時間がかかります。頑張って作成したこれら書類もほとんど読まれずに飛ばされてしまうのでしょうか。審査体制の脆弱さもありますし、適切な支援がないことから本人が難民認定申請を完遂することのハードルがとても高く適切な難民認定申請手続きができないということを感じています。難民認定申請の手続き的保障が必要だということです。

■5月26日(金)「差別と受け継がれてきた精神性」
今日は長らく外国人支援に携わっている方とお話をしました。
日本社会に暮らす人が減っているが、移民社会は拒否されている。なぜそうしたゼノフォビアは連綿として残り続けているのだろうか。その受け継がれてきた精神性とは何か、何がそれを可能にするのか。それに対してどのように対峙すればよいのか
大きなことで勉強不足な私には自信を持ってこれだと答えられることはありません。しかし、この視点が今後大事になることはよくわかりました。差別と差別への対抗の歴史を学びたいと考えています。

■5月27日(土)「医療相談会のお知らせ」
2023年6月4日(日)に群馬県太田市で医療相談会を行います。必要な方にお伝えください。また、医療相談会実施に150万円ほどかかっています。命・健康・生活を守るためのご寄付、ご支援をいただけますと幸いです。

出所:北関東医療相談会HPより転載
出所:北関東医療相談会HPより転載
出所:北関東医療相談会HPより転載
出所:北関東医療相談会HPより転載
第65回 医療相談会(群馬・太田)のお知らせ | NPO法人 北関東医療相談会
第65回医療相談会を群馬県太田市で行います。 ①医療相談会日時 :2023年6月4日(日)午前10時~午後2時30分場所 :群馬県太田公民館東別館(太田市東本町53-20 最寄り...

■5月28日(日)「反差別が必要な理由」
今日は横浜で阿部浩己先生とミョーチョーチョーさんの講演会でした。学び多くとても勉強になりました。阿部先生の「ある分野だけ人権水準が高いということはない。だから、差別への取り組みが大事だし、それが入管問題にも繋がっていく」という趣旨のお話。ミョーさんの「人を人としてみてほしい」という趣旨のお話。入管問題をはじめとする差別問題の根幹に触れ、そして、すべての差別にNOを突きつける必要性を感じました。ご登壇された皆さま、企画・運営してくださった皆さま、ありがとうございました。顔見知りの方にもお会いできて嬉しかったです。
講演会では仮放免状態に置かれている人について「支援者の支援がないと生きていけません」というお話がありました。講演会の前後で、仮放免状態に置かれている方から家賃が払えないという相談。難民申請中の母子家庭のお母さんから「お金がなくて生活できません」という相談がありました。どうにかしないといけません。支援者の行動ひとつひとつに文字通り人の命がかかっています。支援を通じて反差別の実践を行います。

出所:配布資料
出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
タイトルとURLをコピーしました