2022年7月4日(月)~10日(日)のTwitterの記録です。
■7月5日(火)「これほんとだよ」
昨日は仮放免の方と通訳の方と一緒に法律相談に行きました。難民申請についてです。
この方の本国では宗教対立、天然資源を奪い合う争い(そこに先進諸国も加担)が絶えません。Wikipediaで調べたら出てきました。有名な戦争でした。この方は政治的な活動を理由に本国にいられなくなりました。平和的な抗議活動をしていたら政府軍が射殺してきたそうです。「毎日沢山の人が殺されてる。これほんとだよ」。
来日から20年以上が経ちます。何回も難民申請が却下されています。身体もボロボロ。重度の疾患があります。ケータイ代の支払いもままなりません。「法律相談に行きましょう」とお伝えしたら難しい顔をされました。「どうしたんですか?」と聞くと「交通費がない」とのこと。生活は本当に大変な状況です。早くこの方に在留資格を出してほしい。自分の人生を自分の手で歩んでほしい。
■7月6日(水)「医療でどこまでできるのか」
今日は仮放免の方のお二人の通院同行をしました。
おひとりは、支援者や医療関係者の方々のサポート、ご本人の力もあり、元気になってきておられるようなご様子でした。仮放免の方を支援していて、あまりこういうことはないので少し嬉しいというかホッとしています。
もうおひとりは、依然として厳しい状況です。早く良くなってほしいです。ただ、根本的には入管の在り方や難民申請者への扱い方が変わらないと改善されないのではとも感じます。ある医療者の方は「医療でどこまでできるのか」と悩んでいらっしゃるご様子でした。きっとそれぞれの立場でできることがあるのだと思います。
■7月6日(水)「参議院選挙」
参院選のある立候補者が「外国人の生活保護を廃止」と言っています。
そもそも外国人に対する保護は権利ではなく「恩恵」的なものに留められていますし、日本に暮らす外国人の半数は保護を利用できません。今、保護を利用している方から保護を奪うとどうなるか。死んでしまいます。少し考えればわかります。候補者は笑顔でポスターにうつっています。保護を廃止にしたとき、命を失った時、この人は責任はとるのでしょうか。人の命を奪うと言っていることの意味をわかってるのでしょうか。愉快犯的な言動は許せません。
■7月6日(水)「クルド人難民 同じなのに排除『なぜ』」
苦労して大学に通う方。共に暮らしている人。早く在留資格を出してほしい。
「それ以上に傷ついた言葉がある。入管に初めて一人で出向いた高校一年のとき。『学校行っても在留資格がないから時間もお金も無駄だよ。国に帰りな』」
■7月7日(木)「人権システムの上に構築される包括的な移民法」
包括的な移民法がこの日本には必要だと感じていましたが、↓ のことは考えていませんでした。勉強します。
「基本的な、必要不可欠な人権システムの上に、『包括的な移民法』が構想されなければならない」
■7月7日(木)「初めて出会った仮放免の方」
私は同行しませんが、明日、ある仮放免の方の心臓の手術があります。
この方は私の人生で初めてお会いした仮放免状態の方でした。来日30年以上の60代の方です。北関東医療相談会の事務所は7Fにあるのですが、この方は「健康のためによく歩くんだよ」と言って7Fまで登り降りしていました。あとで私は、この方はただ単に健康のために登り降りしてたのではなく、仮放免者は病気になったら病院に行けないから健康に気を付けていたのだということに気付きました。
私は「この人は60代。今後病気も増える。働けないし、食べ物も得られないし、医療費も払えないし、どうするんだろう。現実的ではないけど仮に本国に帰ることができても、もうご高齢で本国でも生活できないだろう」と思っていました。それから4年ほど経ちました。やはり「どうしようもできない」という状況になってしまいました。何とかお金を集めてとりあえず手術はできます。ただ、別途お金は集めなければなりません。この方はなかなか手術する見込みが立たず、数ヶ月間、辛く不安な日々を過ごしていました。今はとにかくこの方の手術が無事に成功することを願うばかりです。
来日30年の人です。日本に定住しています。一緒に暮らしてきた人であるし、これからも一緒に暮らす人でもあります。この方に在留資格を出して「普通」に一緒に暮らせるようにしてほしいです。
■7月8日(金)「身体障害がある仮放免の子ども」
今日は北関東医療相談会のスタッフの方から仮放免家族のことを聞きました。
身体障害がある小さいお子さんがいます。仮放免なので保険がありません。食事も十分に取れない。当たり前の生活はできません。なんというか、こういうことが注目もされず「普通」「しょうがない」と見なされる社会は健全ではないと思います。この小さいお子さんの将来はどうなるのか。とにかく今すぐに在留資格を出してほしいです。
■7月10日(日)「何度でも言わないといけないこと」
この立候補者は落選の見通しです。その一方で、同様の主張をしている別の自治体の立候補者は当選しました。この方の言動に注視していきます。何度でも言わなければと思いますが、生活保護を奪うと死んでしまいます。政策次第では人の命を奪うことがあります。
■7月10日(日)「ヘイト選挙」
先ほど、ラジオでフォトジャーナリストの安田菜津紀さんが「今回の選挙はこれまでにないほどの『ヘイト選挙』だった」という趣旨のお話をされていました。選挙が外国人差別の道具になっている危機感があります。他の国でも?
選挙をきっかけに差別偏見が助長されないことを願うばかりです。 #ss954