2024年5月6日(月)~12日(日)の記録(https://x.com/yumananahori)です。
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今週は、難民・仮放免・外国籍・日本国籍の方から計83件の相談を受けました。
食料相談×8/住居相談×10/医療相談×33/入管関係相談×5/日本語教育相談×2/その他×25
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■5月6日(月)「難民・仮放免者への『眼差し』と希望」
雑誌『経済』にコラムを寄稿しました。 タイトルは「難民・仮放免者への『眼差し』と希望」です。
入国まもない難民、仮放免状態にある人、入管法、永住権剥奪。そこに通底すること。それを乗りこえ得る希望について書きました。 よろしければご覧ください。
■5月7日(火)「出会えてなかったら」
路上生活でご高齢の重度の疾患がある仮放免の方。本日、関係者の皆様のご尽力で通院と当面の宿を確保することができました。心より感謝申し上げます。ご本人から「言葉がありません。ありがとう」とお話ありました。 出会えなかったら取り返しのつかないことになっていたかもしれません。
■5月7日(火)「仮放免中のクルド人、インフルエンザの診療費24万円 『無保険なら1.5倍』ルールは人権上の問題なし?」
100%自己負担分を用意したのに手術が許されなかったことを思い出します。医師からは「手術しないと死ぬ可能性があります」とお話がありました。 これは制度の欠陥の問題。
■5月8日(水)「入院助産」
困窮する妊婦の出産を支える入院助産。一部の自治体では、当該自治体にしばらく住み続ける確証がなければ適用しないという話になっています。 そもそも入院助産にそうした要件はありません。また、これだとDV等を理由に住まいを変えざるをえない可能性のある人の出産が保障されなくなります。
■5月8日(水)「ホームレスの自立支援等に関する東京都実施計画」
東京都の「ホームレスの自立支援等に関する東京都実施計画(第5次)」のパブリックコメントの回答。 法律上、国籍や在留資格の要件はないはずです。対象者を制限する根拠は回答からはわかりません。残念です。
■5月9日(木)「パートや派遣『非正規春闘』 “半数近い企業 賃上げ回答なし”」
実質賃金がマイナスの一方で賃上げがなされないのは本当に辛い。こうした非正規雇用下での生活は年金など将来にも影響を及ぼします。まともに生活できる賃金が必要です。併せて社会保障も。
■5月10日(金)「少数民族のミャンマー人男性に在留資格を!」
ミャンマー人の仮放免者(帰国しろと言われている人)がいます。ミャンマーの国内情勢からみて帰れるわけないことは明らかです。しかも彼は少数民族のリーダーをやっていた人。難民認定申請や在留資格付与を所管する入管庁の怠慢と言わざるを得ません。
■5月10日(金)「仮放免の母子、救えない」
仮放免の母子家庭の母から家賃が払えないという連絡。毎月苦労しています。学校に通っているお子さんがいるのだから、少なくとも通学している間は家を失わないように済むようにしたいですし、そうした制度設計であってほしいです。こういう相談が少なくないです。救えない人が多すぎます。
■5月10日(金)「できる範囲内でやることは申し訳なくない」
支援者の方が支援をやめるというお話をある方から聞きました。一人で抱え込むことは辛いことだと思います。 大前提として心身の健康を害するまで支援をする必要はないです。できる範囲内でやることは申し訳ないことではありません。関わり続けられる環境をどうすれば整備できるのか。
■5月10日(金)「ホームレス状態だった難民認定者」
以前、支援者の方からホームレスになっている人がいると依頼がありました。簡易宿泊所で保護をしましたが、その後、難民認定されたようです。よかったです。ホームレス状態になる難民は多くいます。珍しくないです。
■5月11日(土)「大変な支援にどう向き合えばいいのか」
今日は北関東医療相談会の総会でした。普段の支援での苦労や考えていることについて共有しました。
公的支援のない仮放免の方の支援は基本的に大変だし、本人、支援者・団体、医療機関、入管などと摩擦が生じて揉める。これは避けられない。だからこそしっかり話をする必要があるし、苦労を一人で抱え込まないことも必要だと感じています。
また、私は支援者なので、その人の命と健康が守られるかどうかが支援の判断軸。しかし、支援にも限界があって、どこまでやるかやれるかの線引きが求められます。その線引きの判断軸はわかりません。「これは正しいのか」判断前も後も悩みます。考え直すこともあります。
また、その人の命と健康が守られるのであれば帰国も選択肢のひとつです。実際に帰国支援もしてきました。でも、帰国してそれらが達成できる確約があるわけでもない。私の対応が本人の人生を左右するかもしれません。責任は持てないし、持ちたくない気持ちがよぎります。
帰れるのか帰れないのか。支援するのかしないのか。どこまで支援するのか。それぞれの判断軸の正解は見つけられず。そういう答えのない中で差し迫った状況の人の支援を判断しないといけない。
くどいですが、大変なのは大前提の上で、一人で抱え込まないこと、抱え込まないような環境を作ることが必要なのだなと考えていました。言うは易く行うは難し、ですが。
■5月12日(日)「仮放免者支援のコロナパンデミック期と現在の違い」
仮放免者支援のコロナパンデミック期と現在の違いについて。
仮放免の長期化に伴い、それを支える人たちが限界になってきています。仮放免者を支えてきた一般の方や医療機関からの「もう限界です」というSOSが増加。支援団体も寄付が集まりにくくなっている状況。もし制度が変わらない状況が続けば、数年後はパンデミック期よりも深刻になるのではないかと懸念しています。将来に対して今は悲観的ではありますが、変えられるように努力します。
■5月12日(日)「なぜ『外国人ホームレス』が増えているのか?」
今日はこちらでお話しました。20人程度かなと思って資料を30部用意していったのですが、50人程度の方がお越しくださったようです。お越しくださった皆様、運営してくださった皆様、大変ありがとうございました。 難民・仮放免者の命と健康が守られることを願います。
■5月12日(日)「心臓疾患のある仮放免者、明らかに難民の仮放免者」
心臓の疾患がある仮放免の方から薬がないと電話。今日は病院やっていないので明日調整です。医療費をどう工面するか。
個人で仮放免の方を支えているサポーターの方と電話。一人で支えることは本当に大変なこと。支援団体でもサポートしたいが限界もあり。明らかに難民なので早く認定してほしいです。