人道に反する悪法/ポケットティッシュを持っている理由/Win-Win

2023年3月6日(月)~12日(日)のTwitter(https://twitter.com/yumananahori)の記録です。

■3月8日(水)「人道に反する悪法」
一般の方の多くは入管法・行政の存在や問題性について知らないと思います。もし知らない方に入管法改定案のことについて伝えるなら「現状でさえ日本を頼って逃げてきた難民は支援もなく生きていけないほどの状況だけど、さらにその難民を逃げてきた場所に無理やり送る人道に反する悪法」とお伝えしたいです。

■3月8日(水)「ポケットティッシュを持っている理由」
月曜日は朝イチで外国籍女性の方の通院同行に行きました。精神科です。DVを受けていました。泣いていました。涙する方が多いので、私はポケットティッシュをいつも持参しています。彼女は「日本が好きだけど旦那さんは…」と言っていました。診察費の何割かを病院が持ってくださいます。残りの診察費と薬代はご寄付で払いました。本当にありがとうございます。とても助かります。
月曜は25年以上女性支援を続ける外国籍女性の支援者の方にも会えました。すべて手弁当。支援のために借りている家の家賃を払えていないそうです。頭があがりません。人身売買やDVの話を聞きました。日本人男性が海外で子どもをつくって置き去りにして帰っている話も聞きました。母と子どもたちは困っています。男性の居場所を特定し、DNA検査で親子関係が明らかにしても「私の子どもじゃない!」と否定する方が珍しくないそうです。
また、月曜は官僚の方と「ホームレス化する難民・仮放免者」についてお話しました。官僚の方は「外国籍の方が住まいで困っているのか困っていないのか、困っているのであれば何を必要としているのかについて知りたかった。知らないことばかりでした。ありがとうございました」とのことでした。耳を傾けていただいてありがたいです。私からは「まずは、生きていけないほどに辛い状況の難民や仮放免者のことを世に出していってほしい」とお話しました。良い方向に進むことを願っています。
夜には1ヶ月以上ホテルで保護し続けている難民の方のところに行きました。断られもしましたが、最終的には受け入れてくださるゲストハウスを見つけました。ありがとうございます。家賃はどうにかするしかありません。ホテルよりは安いですが、大変です。まずは行き先が見つかってよかったです。

■3月8日(水)「困窮する外国人支援の現場から〜大澤優真さんに聞く。の巻」
難民の方。 「高校時代、日本は素晴らしい国、優しい国と教えられたそうです。が、日本に来て初めて会った日本人が入管の職員で、怒鳴られ…入管の職員はそうやって日本のイメージを悪くするのをやめてほしい」

第628回:困窮する外国人支援の現場から〜大澤優真さんに聞く。の巻(雨宮処凛)
「目の前で倒れてる人がいたら、助けますよね? でも、今の日本は倒れてる人にまず『あなたは在留資格がありますか?』と聞く。『ありません』と言うと助けない。これって、シンプルにおかしくないですか?」「つくろい東京ファンド」(困窮者支援…

■3月8日(水)「旦那さんに在留資格が出ました!」
仮放免の方の配偶者の方から電話がありました。「旦那さんに在留資格が出ました!」 よかった。心底ほっとしました。入管から電話で呼び出しがあり「ついに退去強制か」と配偶者の方と一緒に心配していたのですが、思いがけず良い知らせをいただきました。夫は泣いていたそうです。
妻から「今まで私たちに使っていた支援は他の人のために使ってください」とのお話がありました。病気もあり大変だとは思いますが、心から応援しています。

■3月9日(木)「スリランカカレーの日」
本日のカフェ潮の路は「スリランカカレーの日」です。本国でプロのシェフとして活躍していた方の手料理です。15時まで。ぜひお越しください。

出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
「仕事」と「居場所」に関する支援事業 | つくろい東京ファンド
練馬区で、ホームレス経験者が働く「カフェ潮の路」と古書店「潮路書房」の運営を行なっています。カフェ潮の路カフェ潮の路は現在、毎週木曜日の12~15時にお弁当・コーヒー・古本の販売をおこなっておりますが、都合により2023年4月の弁当販売

■3月9日(木)「困窮する外国人支援の現場から〜大澤優真さんに聞く」
雨宮処凛さんに「生きていけない」難民・仮放免者の状況についてお話聞いていただきました。 今日も難民の方の医療支援や家賃支援をしました。命と健康を保障できるような入管法に改正してほしいです。

困窮する外国人支援の現場から〜大澤優真さんに聞く
コロナ禍で、住まいも所持金も職もないという人が多い。このような場合、生活保護を申請するわけだが、それができない人たちがいる。外国人だ。

■3月11日(土)「『私はここで死ぬ』イタリア人男性自殺・・・ 外国人ホームレス“急増”『生きられない』仮放免の実態」
「帰国支援をしています、帰りたい人には。ただ、帰れない人がいる。難民だったり、日本生まれ日本育ちのお子さんだったり。そういう現実を直視して…考えないといけない

「私はここで死ぬ」イタリア人男性自殺・・・ 外国人ホームレス“急増”「生きられない」仮放免の実態【報道特集】 | TBS NEWS DIG
2022年、あるイタリア人の男性が東京入管の収容施設で自ら命を絶ちました。その男性は収容前、ホームレスとして暮らしていました。男性の死後、記者は男性が生前、動画投稿サイトに残していた複数の動画をもとに取…

■3月11日(土)「世界ソーシャルワークデー記念シンポジウム『ウクライナ避難民・難民に対するソーシャルワーク』」
世界ソーシャルワークデーのシンポジウム。テーマは「難民」です。 日本のソーシャルワーカーの皆様は情報が少ないこともあってか関心が低い状況かなと思います。ぜひご関心を。

出所:日本医療ソーシャルワーカー協会HPより転載
世界ソーシャルワークデー記念シンポジウム「ウクライナ避難民・難民に対するソーシャルワーク」のお知らせ | 公益社団法人 日本医療ソーシャルワーカー協会
  日本医療ソーシャルワーカー協会が加盟する、日本ソーシャルワーカー連盟主催のシンポジウムのお知らせです。   世界ソーシャルワークデー記念シンポ...

■3月11日(土)「路上生活をしていた難民」
火曜日はシェルターからアパートに移った方や仮放免状態の方々とボランティア活動をしました。いつもありがとうございます。
その後、仮放免状態の方に新しいシェルターをご紹介しました。家賃も光熱費も支援団体持ち。これ以上の支援は無理です。
その後、1ヶ月以上ホテルで保護していた難民の方と一緒にゲストハウスに行きました。受け入れてくださってありがとうございます。家賃は数ヶ月はどうにかなりそうですが、その後はわかりません。彼は私たちに会うまでは路上生活をしていました。路上に戻ることは防ぎたいですがどこまでできるか…。

■3月11日(土)「入管による暴力なのになぜ本人が負担するのか」
水曜日は仮放免の方の「自立支援医療」の申請に市役所に行きました。これが通れば精神科通院の際の経済的負担が軽くなります。もとをただせば、診断書にも書かれているように入管内での精神的暴力で治療が必要になっているので、なぜこの負担を本人や支援者が負わないといけないのかと思います。
障害福祉の窓口の方が対応してくださいました。ほとんどの方が仮放免という言葉をご存じないので、その説明からします。その際、私たちで作成したリーフレットを持参しているのでそれをお渡しします。 とても丁寧に対応してくださいました。障害福祉の窓口の方はどの市役所でも丁寧に対応してくれるなあと感じています。その方のパーソナリティもあると思うのですが、「障害福祉」という環境がそうさせるのでしょうか。いずれにしてもとてもありがたいです。ホッとします。受理はされましたが、決定の可否はまだわかりません。良い方向に進むことを願っています。

■3月11日(土)「Win-Win」
木曜日は「カフェ潮の路」(https://tsukuroi.tokyo/ibasho/)のスリランカデーでした。本国でプロのシェフや経営者として活躍していた方々のスリランカ料理。瞬く間に売れてしまいました。私も食べたかったです。
その後は、通訳の方と一緒に難民で仮放免の方の通院同行。耳鼻科です。長年悩まされていた問題についてようやく治療を始めることができました。診療費と薬代は全額支援団体持ちです。ご寄付くださった皆様、本当にありがとうございます。ご本人から「Thank you so much, I’m really grateful for your kindness. 」とメッセージがありました。
お金がなくて病院に行けないのは苦しいと思います。早く仮放免者に就労を認めて、国民健康保険など医療保険に加入できるようにすべきです。Win-Winだと思います。

■3月11日(土)「日本で難民が難民として認められるのは至難の業」
金曜日は難民の方と一緒に弁護士事務所に行きました。受け入れてくださってありがとうございます。就労や医療保険の加入はできませんが、まだ在留資格がある方です。しかし、日本で難民が難民として認められるのは至難の業。このままだとオーバーステイになってしまいます。適切な難民保護を求めます。

■3月11日(土)「入管収容ナイジェリア人の”ハンスト餓死”事件と茹でガエル」
「自分の子供との再会を望んでいたサニーさんはなぜハンストという抗議をせざるを得なかったのか。…徐々に衰弱して死に向かうなかで、サニーさんはどんなことを思ったのだろう」

入管収容ナイジェリア人の”ハンスト餓死”事件と茹でガエル
社会と日常、その狭間。あまり明るくなさそうな将来におびえつつ、なんとなく日々を過ごしてしまっている小市民的な視点から、見えてくるものを考える。 茹でガエル理論、茹でガエル現象、茹でガエルの法則などと呼ばれる警句がある。主にビジネスシーンで使われてきたものらしい。 カエルを残酷にも熱湯に落とし...

■3月11日(土)「彼らは何故断食(ハンスト)を選んだか」
「制度が許すあらゆる手段を通して主張が受入れられたのに、権利は実現しない。…そこで、彼らは権力の外側で抗議する方法を求め、最後の手段を選択したのである」

[オピニオン]彼らは何故断食(ハンスト)を選んだか
聖書の一節に「断食をする時、飢えた顔つきをしてはならない。悟られないように顔を洗い、頭に油をぬれ」とある。しかし、そのような断食は、どうも今の現実とはいささかかけ離れた平和でのどかなものに感じられて…

■3月11日(土)「また入国間もない難民の方からのSOS」
また、入国間もない難民の方からのSOS。アフリカ出身の方。家賃が払えない。病気があるが病院に行けないとのことです。着の身着のまま逃げてきた、そして日本は難民を保護する公的枠組みがほぼないので、困り果てています。対応検討中。シェルターもありません潤沢なお金もありません。どうするか。

■3月11日(土)「『普通の暮らしがしたい』 仮放免者の在留資格めぐる訴訟で日本人配偶者も原告に」
すでに20年近くこの日本に暮らしている。家族もいる。在留資格を得て「普通の暮らし」をできるようにすることは誰にとってもいいことで、Win-Winなのではないでしょうか。

「普通の暮らしがしたい」 仮放免者の在留資格めぐる訴訟で日本人配偶者も原告に(週刊金曜日) - Yahoo!ニュース
 2月21日。難民申請が不許可となり仮放免者として暮らすスリランカ人のナビンさんと日本人配偶者の久保なおみさんが、不許可の取り消しを求めて東京地裁で起こした訴訟の第1回口頭弁論で意見陳述に立った。在

■3月12日(日)「こんな買い物初めて!」
今日はりんじんハウス(https://congrant.com/project/umbrellafund/5794…)に入居される難民で仮放免状態の親御さんお子さんと一緒に家具家電を買いに行きました。「高いね、大丈夫ですか?」とご遠慮されていました。私から大丈夫ですよとお伝えしました。「こんな買い物初めて!」と、とても喜んでいらっしらいました。ご家族からは何度も何度も「ありがとうございます」とお話がありました。
私は皆様から頂いたご寄付をお渡ししているに過ぎません。ご寄付いただいた皆様、本当にありがとうございました。皆様のおかげでひとつの家族の生活が守られ、よりよい生活に向かうことができるようになりました。お母さんから「これはお礼です」と手作りケーキをいただきました。お子さんからは「これ本当に美味しいですよ!」。いただきました。本当に美味しかったです。優しい甘さ。私は皆様のご厚意をこのご家族にお渡ししただけなのに、私ばかりいい思いをしてすみません。皆様にも食べてもらいたいです。

出所:大澤優真撮影

難民のこのご家族。一緒に買い物をして一緒に電車に乗りました。マックでごはんを買いました。お子さんと学校のこと、友達のことを話しました。いまここにいる「普通」の人たちです。在留資格という紙切れひとつないだけ。共にこの日本社会で生きています。「いる」のに「いない」ことにするのはもう終わりにしましょう
その後は、入国間もない難民の方から相談があったので食べ物を送りました。この方に限らず、難民の方の少なくない方々がハラルフードのみOKなので送るものにとても苦慮しています。野菜と米を中心に送りました。リンゴのご寄付をいただいたので、それもお送りすることができました。ありがとうございました。
命からがら逃げてきた難民の波は止まりません。日本における難民危機が起きつつあります。

出所:大澤優真撮影

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