生活苦と犯罪/医療相談会/不安と憎悪の扇動

2025年2月3日(月)~16日(日)の記録(https://x.com/yumananahori)です。
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3日~9日は、難民・仮放免・外国籍・日本国籍の方から計92件の相談を受けました。
食料関係×10/住居関係×31/医療関係×10/入管関係×5/教育関係×2/その他×34
10日~16日は、難民・仮放免・外国籍・日本国籍の方から計101件の相談を受けました。
食料関係×4/住居関係×44/医療関係×13/入管関係×3/教育関係×1/その他×36
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■2月7日(金)「生活苦と犯罪」
木曜は拘置所に行きました。「本当にごめんなさい」と何度も話していました。違法行為は粛々と対応される必要があります。ただ、裁判でも述べられていたようにそれは明らかに生活苦から来るものでした。彼は「犯罪者」と言われ、多くの人に背景が知られることはありません。知った者の責任を感じます。

出所:大澤優真撮影

■2月8日(土)「明日の準備」
今日は明日のアミーゴスの医療相談会の準備。茨城の友部です。ボランティアの皆様で準備しました。 明日は、健康診断(血液検査、レントゲン、尿検査、マンモグラフィー、子宮頸がん等)・医師問診・法律相談・生活相談・食料衣服支援などをします。予約はいっぱい。健康のための支援です。

出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
出所:大澤優真撮影
出所:北関東医療相談会提供資料

■2月9日(日)「医療相談会」
今日はアミーゴスの医療相談会でした。沢山のボランティアの皆様のご尽力で無事に終わりました。大変ありがとうございました。
57人の受診者。その多くは仮放免や働けないビザの人。私は生活相談を受けていました。家賃が払えない相談のオンパレード。空港で難民ですと言った男性はそのまま数ヵ月間収容されて監理措置になりました。仕事はできないし、RHQは困窮してるけど却下になった彼は1日1食で我慢しています。 子供が3人いるけれども家賃を3ヶ月滞納している母子家庭。8月から水道を滞納していていつ止まるかわからない男性。全員の悲痛な訴えをまともに受けることはできません。資金がありません。しかし、断ったからといって問題が解決できるわけでもありません。
今日相談にきた多くの方が「少しでもいいから働くことを認めてほしいですそうしたら自分の生活は問題ないし、税金も納められます」と言っていました。

出所:大澤優真撮影

■2月9日(日)「この冬、誰も路上で凍えさせない~見えない壁を越えて宿泊と住まいを届けたい」
つくろい東京ファンドではクラウドファンディングを実施しています。いただいたご寄付は家賃支援にもあてます。2ndゴールに向けて呼び掛けています。もしよろしければご協力いただければ幸いです。ご寄付でなくてもお気持ち寄せてくださるだけで励まされております。

この冬、誰も路上で凍えさせない~見えない壁を越えて宿泊と住まいを届けたい!
この冬、誰も路上で凍えさせないために、つくろい東京ファンドがチャレンジするのは「見えない3つの壁(情報・烙印・国境)」を乗り越えること。生活保護申請支援システム「フミダン」・デジタルアウトリーチ・緊急宿泊支援・家賃支援の強化などを行います。皆さまのご協力をお願いいたします!

■2月11日(火)「チャリティー・スリランカカレー」
今日の3時までです! カレー2種とサラダセット600円 各種単品200円 格安で販売中です。お待ちしています。

■2月11日(火)「地域で聞こえてきた言葉」
ある地域の交流場。ふと隣から「中国人云々」「難民云々」と聞こえてくる。正直根拠も何もない話だけど、これはよくあることなのだろうか。 その眼差しは私が想像する以上に厳しいのかもしれません。だからこそ関心を寄せ続けている方に敬意と感謝の気持ちです。できることを模索します。

■2月14日(金)「司法修習生」
今日は司法修習生と弁護士の方々に難民・仮放免者の「生きていけない」現状についてお話しました。呼んでくださり、またご参加くださり大変ありがとうございました。
私の話含めて一連の修習は選択式で参加しなくてもよいそうです。かつ、修習生の方は大変な最終試験?が近くにあるそうで、そんな中でご参加いただきました。熱い思いを持った方が沢山いらっしゃいました。私自身が励まされました。

出所:大澤優真撮影

■2月14日(金)「生活困窮者自立支援法の意義」
先日、生活困窮者自立支援法の一時生活支援事業(シェルター事業)について関係者と話しました。 厚労省はシェルター事業は国籍などに関係なく全ての人が対象と明言しています。しかし、それが各自治体に伝わっておらず、外国籍の人をお断りしている現状があります。その一方で自治体から「ホームレス状態、ホームレスになりかけている外国人の方が来てるんだけれども手伝ってくれませんか?」という問い合わせが私のところに来ています。
使える制度はすでにあります。生活困窮者自立支援法の意義と趣旨が広がり、すべての人をホームレスにさせない制度になることを願います。

出所:大澤優真撮影

■2月15日(土)「路上生活に追い込まれる『妊婦』も…『難民申請者』取り巻く厳しい状況、支援団体はどこまで持ちこたえられるか」
取り上げていただきました。 タイトルのとおりです。
すでに使える制度はありますしかし、現場では使えないとされてしまっている。支援団体は数年後には活動できなくなる可能性があります。支援団体が潰れること自体は問題ありませんが(寂しいですが)、それによって命や健康を失う人が出てきてしまうことは大問題です。 民間の共助が限界を迎える今、使えるはずの制度を使えるように「公」にその役割を果たしていただきたいです。

路上生活に追い込まれる「妊婦」も…「難民申請者」取り巻く厳しい状況、支援団体はどこまで持ちこたえられるか - 弁護士ドットコムニュース
難民申請している外国人の一部が路上生活に陥っている。緊急性の高い妊娠中の女性も、国の委託を受けて公的支援をおこなうRHQ(アジア福祉教育財団難民事業本部)の保護費を得られず、支援団体のシェルターを転々...

■2月15日(土)「貧困ジャーナリズム賞」
昨年出演したETV特集「あなたの隣人になりたい-“難民”の人々と歩む-」が、2024年貧困ジャーナリズム賞を受賞したとのことです! ディレクターの房さんはじめドキュメンタリーに関わる皆様のご尽力に改めて感謝申し上げます。撮っていただいた私も受賞うれしいです。

貧困ジャーナリズム大賞2024 受賞作品・選評 | 一般社団法人反貧困ネットワーク
◆受賞作品・選評【貧困ジャーナリズム大賞】 2作品「労組と弾圧-関西生コン事件を考える」(毎日放送「映像'24『労組と弾圧』制作班」) のべ11人もの無罪確定者を出した労働組合弾圧、関西生コン事件は、その異様さや規模にもかかわらず、マスメディアは沈黙を続けてきた。そうした中で、本作は地上波で初めて、しかも渦中の関西地域...

■2月15日(土)「不安と憎悪の扇動」
外国人の医療・社会保障について、誤解を招く表現を用いて不安と憎悪を煽っている国会議員の方がいました。事実を知らない人この話は鵜呑みにしてしまいます。 時間を見つけて不適切な表現についての指摘を書きたいのですが、なぜそんなことを言ってしまうのか。文句を言えない少数派だからやれるのか。
高額療養費制度の議論がなぜか外国人が悪いという話になっている。生活保護でも桐生市など行政での不法不当な対応があったときには必ず外国人は簡単に受けられるのに日本人は追い返されるというような話になる(デマです)。 少数派を叩いてもその問題は解決しないのに
日本人のためという言葉は尤もらしく聞こえますが、支援の現場にいるからか、どうしても信じられません。抽象的な言い方ですが、片方の生存権を守らなくて良いと言う人が、もう片方の生存権を守るのだろうか。果たして日本人のためにやってくれるだろうか。その「日本人」というのは誰なのだろうか。

■2月15日(土)「国民健康保険のよくある誤解」
外国人の国民健康保険加入は、3ヶ月を「超える」在留資格を有する人です。 3ヶ月の在留資格を持っている人は原則加入できませんし、3ヶ月の在留資格をその在留資格のまま延長して結果1年日本にいても原則加入できません。良し悪しは置いといて制度的事実が誤解されています。

外国人の医療・福祉・社会保障 相談ハンドブック 移住者と連帯する全国ネットワーク(編) - 明石書店
日本で生活している外国人による医療・福祉・社会保障の利用を支援するためのハンドブック。法律家だけでなく、医療従事者、福祉施設職員、日本語教室や国際交流協会、自治体職員、NPO・NGOなど、外… - 引用:版元ドットコム
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